• あるものを生かして心地よく暮らすライアー奏者山下りかさんに、持たない、むだを出さない工夫を聞きました。必要のないものは手放したり、反対に必要なものは自らつくったりと、自分の手で暮らしをつくり上げることを楽しんでいます。
    (『天然生活』2024年11月号掲載)

    山下さんの持たない、むだを出さない工夫

    身のまわりに目を向け、日々をていねいに過ごす山下さん。多くを求めなくても、毎日が満たされています。

    暮らしの工夫 01
    お互いへのリスペクトと共に作家同士の物々交換を楽しむ

    さまざまな場所でライアーの演奏活動を行っている山下さん。他ジャンルのアーティストとの交流も少なくありません。

    「画家の方に自分のCDをお送りしたらお返しに絵をいただいたり、アーティストの個展で演奏して作品をいただいたり。単なるものだけでなく、気持ちを交換しているようでうれしいです」

    画像: ふとした縁から画家の豊永侑希さんに自分のCDを送ったところ、「『お返しに』と、大天使ミカエルの素敵な絵を贈ってくださいました」

    ふとした縁から画家の豊永侑希さんに自分のCDを送ったところ、「『お返しに』と、大天使ミカエルの素敵な絵を贈ってくださいました」

    暮らしの工夫 02
    ハーブや野菜を育てて食べる台所と庭が直結する暮らし

    「おなかが空くと、玄関のドアを開けて庭に何かないかなってキョロキョロするんです」と笑う山下さん。

    取材に訪れた時期はトマトやおくら、きゅうり、かぼちゃ、そしてさまざまなハーブが育っていました。

    生ごみを使ったコンポスト(堆肥)も習慣にしています。「大地の力ってすごいなと、日々感じています」

    画像: ハーブや野菜は料理に、飲み物にとさまざまに活用。「自生している山菜や葉っぱも食べています。春はタンポポの葉がおいしいですよ」

    ハーブや野菜は料理に、飲み物にとさまざまに活用。「自生している山菜や葉っぱも食べています。春はタンポポの葉がおいしいですよ」

    暮らしの工夫 03
    アメリカ時代から30年以上愛用するクイジナート

    「クイジナート」のフードプロセッサーはアメリカにいたころから使っている30年選手。

    「容器はプラスチック製ですが、まだ壊れません。元々古いものが嫌いではないこともあり、大事に使っています」

    野菜を細かく刻むときや、古くなったパンをパン粉にするときに活躍。「スコーンづくりにも欠かせません」

    画像: 味わいのあるフードプロセッサーはいまも現役。「スコーンをつくる際、小麦粉とバターをこれに入れるとあっという間によく混ざります」

    味わいのあるフードプロセッサーはいまも現役。「スコーンをつくる際、小麦粉とバターをこれに入れるとあっという間によく混ざります」

    暮らしの工夫 04
    テレビを手放して、映像を見るときはパソコンで

    引っ越しの際に、テレビは処分したという山下さん。

    「そもそも昔からそんなにテレビを見るほうではなかったのですが、処分してあらためてすっきりしました」

    映像を見るときはパソコンで十分。

    「ニュースはSNSから入手したり、気になる情報があれば自分で検索したりしているので不便はないです」

    画像: 映像は小ぶりなノートパソコンで見るのが習慣。「それほど頻繁ではないですが、娘にすすめられたドラマを見ることもあります」

    映像は小ぶりなノートパソコンで見るのが習慣。「それほど頻繁ではないですが、娘にすすめられたドラマを見ることもあります」



    〈撮影/大森忠明 取材・文/嶌 陽子〉

    山下りか(やました・りか)
    雑誌『オリーブ』でスタイリストとして活躍した後、渡米。出産後、子育てを通じてシュタイナー教育に出合う。1997年の帰国後は、竪琴の一種であるライアーの奏者、手仕事作家として活動。著書に『季節の手づくり 夏と秋』『季節の手づくり 冬と春』(ともに精巧堂出版)がある。CD「septime stimmung」も販売中。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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