一冊をきっかけに、読書の世界を広げてみる
猫好きの東端桐子さんは、気づけば猫にまつわる小説やエッセイを手にしていることが多いそうです。
そんな中で、「ぜひ読み継いでほしい」とおすすめいただいたのが、こちらの3冊。

「言わずと知れた名作、夏目漱石の『吾輩は猫である』。その後、漱石のお弟子さんだった内田百閒さんが書いた『贋作 吾輩は猫である』もセットで読みました。漱石の原作をもじりつつ、百閒さんらしい独自のユーモアで描かれた“続編的”な作品です」
そして、美術家として活動しながら小説も執筆していた、尾辻克彦さん(=赤瀬川原平)の『吾輩は猫のともだちである』も推薦。
「黒猫のペリーがやってきてからの、家族との日々を綴った日常エッセイ。表紙をはじめ、イラストもご本人が描かれていて、とてもかわいいんですよ。こんなふうに、一冊をきっかけに、次の本へと読み広げていく。そんなつながりも読書の楽しみのひとつです」
<撮影/中垣美沙、取材・文/阿部里歩>
東端桐子(ひがしばた・きりこ)
建築家。設計事務所「straight design lab」主宰。住宅設計をはじめ、リノベーションや店舗・オフィスのデザインを手がける。家具デザイナーである夫・大原温さんとともに、プロダクトブランド「SAT. PRODUCTS」も展開。インスタグラム@straightdesignlab
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天然生活2025年12月号「秋から冬にじっくり読みたい本」の記事では、料理研究家のコウ静子さん、モデルの下道千晶さん、建築家の東端桐子さんを取材しました。
読書家のみなさんが選ぶ、お気に入りの本をたっぷりご紹介。小説、エッセイ、漫画、レシピ本とジャンルも多種多様です。ぜひお楽しみいただければ幸いです。






