(『天然生活』2024年4月号)
蓼科ハーバルノート・シンプルズ
薬草店の「奥の間」で、おなかも心もポカポカに
標高1100mの森の中にある、「蓼科ハーバルノート・シンプルズ」
開拓農民の住まいを改装し、約40年前にオープンした小さな西洋薬草店では、主宰の萩尾エリ子さんのほか9名のスタッフが日々交替で店頭に立っています。

萩尾さんによるハーブレッスンも行われるテーブルを囲んで。「窓の外にはこの季節、リスや野鳥も食事に訪れますよ」(萩尾さん)
ほぼ全員がナード・アロマテラピー協会公認の資格をもち、訪れる人それぞれに寄り添うオリジナルのハーブティーや精油等を紹介。
「『お茶が欲しいんです』、といらっしゃる方も、よく話をお聞きすると『このバスオイルがぴったりかもしれない』ということも。私たちはお客さまと奥深い薬草や精油の世界とをつなぐ、ガイド役になれたらと願っています」と、店舗運営を担う店長の永易理恵さんは話します。
二部屋分ほどのショップの奥、薄いカーテンで仕切られた先は、レッスンの教室であり、スタッフの皆さんのバックヤード。
お弁当時間はそのまんなかに置かれた大きなダイニングテーブルが定位置です。いつもは「店内の様子を見ながら、数人ずつ」とることが多いお昼ですが、この日は萩尾さんも一緒にテーブルを囲みました。
「うちのスタッフは、おいしいものが大好きなのが共通点ね」、と笑う萩尾さん。
ほうぼうからの頂き物も多い、という食卓には、地元の野菜をたっぷり使ったお弁当のほか、辛子れんこんや明太子、漬物もずらりと並びました。

オリジナルハーブティーを補充。
「お茶の製造は、ベテランのスタッフが行ってくれています」(谷井さん)
風味をそこなわないよう、閉店時には布で覆うひと手間も忘れずに。

皮も捨てずに生かす
全員が持ってきていたみかんの皮を、捨てることなくハサミできざむ細川さん。
「日陰で干せばポプリなどに活用できます。でも、こんなに細く切れるのは細川さんだけなんです」(永易さん)

アイピローなどショップの布ものアイテムを縫う「お針子さん」は、もう20年以上高木さんの役目。
「お料理上手で裁縫上手、陶芸もたしなまれる。高木さんは本当に多才なんです」と萩尾さん。

到来ものがずらり
「頂き物が多い」というハーバルノートの食卓には、お弁当以外のおかずも豊富に。
この日は九州の辛子れんこんと明太子に加え、スタッフから漬け方の異なる野沢菜2種類、花豆の煮ものも。

エントランスには木の実や草花を飾り、訪れる人に四季の移ろいと歓迎の気持ちを伝えて。
「スタッフのアイデアが素敵。最近設置した鳥のエサかごものぞいてみてくださいね」(萩尾さん)

今日は私が焼きました
細川さんお手製の厚焼き玉子。
「夫と一緒に台所に立つことが多く、実は夫のほうが厚焼き玉子が上手なんです。けれど今日は『私のお弁当を撮影いただくのだから』と、自分で焼きました」
<撮影/佐々木健太 構成・文/玉木美企子>
蓼科ハーバルノート・シンプルズ
長野県茅野市蓼科にあるハーブとアロマテラピーの専門店。オリジナルのハーブティーやアロマテラピー商品、作家の器や雑貨が並ぶ。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです




