• 自分の「好き」を大切にしながら上手な節約生活を送る建築家・田中ナオミさんに、楽しく続けられる節約アイデア6つを教えてもらいました。メンテナンスして使い続けるコツや、効率的な買い物や外食のすすめなど、お金と時間のむだを省く工夫を紹介します。
    (『天然生活』2025年3月号掲載)

    田中ナオミさんの楽しい「節約」アイデア6選

    節約アイデア01
    野菜は畑で自家栽培し、皮まですべて使い切る

    義両親から引き継いだ約100坪の畑で野菜を育てています。

    じゃがいもや玉ねぎなどは、買ったことがないほどの収穫量。旬の野菜は大量にとれるので、おいしいうちにむだなく食べることを使命としてメニューを工夫しています。

    野菜くずは冷凍庫にストックし、たまったらトマト缶と煮込んでペーストにして、料理に活用。それ以外の種や果物の皮はコンポストで肥料にしてまったくむだなし。

    画像: 陽当たりを考えて設計した家。日中は照明・暖房いらず。キッチンに洗濯機を置き、家事の同時進行も

    陽当たりを考えて設計した家。日中は照明・暖房いらず。キッチンに洗濯機を置き、家事の同時進行も

    節約アイデア02
    ギリギリの温度まで暖房は使わない

    設計の仕事で大切にしているのは、太陽や風など、自然のエネルギーを上手に活用して快適性を保つこと。

    画像: 「夏は暑くて冬は寒いもの。多少の暑さ寒さは『当たり前』と思って、エアコンはギリギリまで使いません」。手編みブランケットは母の思い出がいっぱい

    「夏は暑くて冬は寒いもの。多少の暑さ寒さは『当たり前』と思って、エアコンはギリギリまで使いません」。手編みブランケットは母の思い出がいっぱい

    「パッシブデザイン」といい、省エネでエコ。田中さんの家も、もちろん「パッシブ」をフル活用。光がたっぷり注ぐリビングは暖かく、夜になるまで暖房いらず。それでも寒い日は、母が編んでくれたブランケットにくるまります。

    「物理的にも、気持ち的にもあたたまります」

    画像: 電気を使わずお湯の温かさでポカポカな湯たんぽは、「ケチケチ」上手な田中さんの冬の必須アイテム

    電気を使わずお湯の温かさでポカポカな湯たんぽは、「ケチケチ」上手な田中さんの冬の必須アイテム

    節約アイデア03
    あるものを使ってメンテナンス

    何かが壊れたり、不具合が生じたりしたとき、安易に新しいものを買い足したくはないと田中さん。修理できないか、何かで代用できないかと考えます。

    最近のヒットはトイレのカーテン。

    「安いシーチング布で自作したものですが破れてしまって……。施主さんの娘さん作の裂織編みモチーフで、補修してみたらいい感じに! トイレに入るたびにハッピーな気持ちになれます」

    画像: 26年前に家を建てたときに、布の中でもとくに安く丈夫なシーチング布でつくったカーテン

    26年前に家を建てたときに、布の中でもとくに安く丈夫なシーチング布でつくったカーテン

    画像: 「施主さんの娘さんが手づくり好きで、『何かに使ってね』といただきました。上手に活用できてうれしい」

    「施主さんの娘さんが手づくり好きで、『何かに使ってね』といただきました。上手に活用できてうれしい」

    節約アイデア04
    2週間分の献立をつくってむだなく買い物

    夫が腎臓病を患っていて、毎日の食事は気を抜けません。

    2週間分の献立を考え、塩分やタンパク質をきっちり管理しています。

    画像1: 仕事の予定や畑の収穫具合を考慮しながら、メイン+副菜2~3品の献立と食材を書き出す。この作業は食材宅配の注文時にまとめて行う

    仕事の予定や畑の収穫具合を考慮しながら、メイン+副菜2~3品の献立と食材を書き出す。この作業は食材宅配の注文時にまとめて行う

    たとえ健康家庭でも、献立をまとめて考えるのは、経済的で効率的と田中さん。

    「書き出すことでメニューの偏りが防げるし、食材もむだなく使い切れます。必要な食材も一目瞭然なので、むだ買いをしなくなります。『今日何食べよう?』と考える時間も短縮できるはず」

    画像2: 仕事の予定や畑の収穫具合を考慮しながら、メイン+副菜2~3品の献立と食材を書き出す。この作業は食材宅配の注文時にまとめて行う

    仕事の予定や畑の収穫具合を考慮しながら、メイン+副菜2~3品の献立と食材を書き出す。この作業は食材宅配の注文時にまとめて行う

    節約アイデア05
    外で食べるごはんには水筒と野菜を持参

    基本は家で仕事ですが、施主さん宅へ打ち合わせや、工事の様子をチェックに行くこともしばしば。そういうときのランチは、行き先近くのパン屋で買ったサンドイッチやパンを、公園で、または歩きながら食べるというのが定番。

    画像: 「昼は軽めで、パンくらいがちょうどいい。外出先でおいしいパン店を見つけるのが得意なの」

    「昼は軽めで、パンくらいがちょうどいい。外出先でおいしいパン店を見つけるのが得意なの」

    画像: 水筒も必ず持参。りんごを持って行くことも

    水筒も必ず持参。りんごを持って行くことも

    「間に合わせの外食はしたくないし、そのほうが効率的。でもこれだと野菜が足りないので、家から葉っぱを持参するんです。それでパンをくるんで食べています」

    画像: パン屋さんで買ったサンドイッチを、持参のサニーレタスでくるんで、大胆に野菜のボリュームアップ

    パン屋さんで買ったサンドイッチを、持参のサニーレタスでくるんで、大胆に野菜のボリュームアップ

    節約アイデア06
    美しい道具を長く使いつづける

    暮らしのサイズに合わせた「適量」を決めていて、そこからはみ出ない程度のものしか持たないようにしています。むやみに買い物はせず、自分の美意識に合うものだけを家に迎え入れます。

    画像: クリステルのステンレス多層鍋は15年以上愛用。土鍋の「かまどさん」は、ふたが割れてしまったけれど、金継ぎして使いつづけている。ひと目ぼれしたやかんは作家物の銅製。どれも毎日の料理のテンションを上げてくれる相棒

    クリステルのステンレス多層鍋は15年以上愛用。土鍋の「かまどさん」は、ふたが割れてしまったけれど、金継ぎして使いつづけている。ひと目ぼれしたやかんは作家物の銅製。どれも毎日の料理のテンションを上げてくれる相棒

    吟味して買った道具は、最初は高くても、どれも何十年も使いつづけているので、結果的にとても安い買い物に。お気に入りの器も漆を使わない簡易金継ぎで補修しながら、大切に使っています。

    画像: 接着剤を使う簡易金継ぎをマスター。「器を割ってしまっても、このおかげでがっかりしなくなりました」

    接着剤を使う簡易金継ぎをマスター。「器を割ってしまっても、このおかげでがっかりしなくなりました」



    〈撮影/星 亘 取材・文/鈴木麻子〉

    田中ナオミ(たなか・なおみ)
    設計事務所勤務を経て、1999年「田中ナオミアトリエ一級建築士事務所」を設立。「家づくりの会」会員、住宅医協会認定住宅医。「片づく」家事と収納の知恵について綴った『60歳からの 暮らしがラクになる住まいの作り方』(主婦と生活社)などの著書がある。
    インスタグラム@naomitanaka_ntlab

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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