STEP1 種の低温処理
種に水分を与えて湿らせ、冷蔵庫(3~5℃程度)に1〜2週間、できれば1か月おきます。寒さにあたると酵素が働いて胚乳の養分が糖化し、生長してからも実が甘くなります。
生長ホルモンが動き出すので、種をまくと一斉に発芽し、生育もよくなります。
1.種を水に浸す
種を丸一日水に浸す。室温は15~25℃の範囲に保つ。

2.冷蔵庫で保存する
種を取り出し、水を切る。湿らせたキッチンペーパーなどに種を挟み、ビニール袋に入れ、冷蔵庫へ。

3.種をまく
128穴のセルトレーに1穴2粒ずつ種をまく。水を与えたあと、上に新聞紙を載せ、4日目に取り除く。
昼は20~25℃、夜は8~12℃を目安に昼と夜で温度差をつけるとよい。発芽・生育適温内であれば室内・屋外いずれでもOK。
発芽しはじめたら生育適温内で半日以上太陽に当てる。本葉が出始めたら1本に間引きする。
STEP2 鉢上げ時の斜め植え
鉢上げ時に斜め植えにします。株元の茎を土に埋め、不定根の伸びを促します。
水のやりすぎを避け、やや乾かしぎみに育てます。ときおり茎葉を軽くなでると刺激で徒長を抑制でき、節間が短いがっしりとした株に育ちます。
本葉1~2.5枚で鉢上げ
128穴のセルトレーで本葉が1~2.5枚になったら3~3.5号ポットに鉢上げする。

作業後は株を北側に向け、日なたに置く。翌日には南を向いて立ち上がる。

STEP3 本葉5〜6枚で植えつける
畑への定植は本葉5〜6枚ころに行います。根の伸びに勢いがあり、活着しやすくなります。
低温処理により種のでんぷんが糖化し、初期生育がよく、旺盛に育ち、夏ばてしにくくなります。

〈POINT〉
最低気温12℃以上で霜が降りなくなったら、花がつく前の本葉5~6枚で植えつける。株間は50cm程度。根張りが強く、不定根も発生して根の量も多くなり、実割れも尻腐れも起きにくい。
〈取材・文/三好正人 イラスト/山田博之 写真/竹内孝功〉
※本記事は『発芽率・品質・収量がアップ!種まきと発芽の超裏ワザ』(家の光協会)からの抜粋です。
◆野菜の本気が開花!発芽率・品質・収量がアップする「種まきと発芽」の超裏ワザ◆
「家庭菜園がまったく初めての方が最初につまずくのが、栽培の入り口の種まきでの失敗。私も数多の失敗と実験により、種の形状やでき方、発芽する仕組みを野菜自身から教わってきました」と竹内さん。
また、昨今の異常気象で、野菜の発芽や発芽後の生長が難しくなるなど、ベテランの家庭菜園愛好家の方でも苦戦しているのだそう。
それでも竹内さんは「そうしたハードルを乗り越えて“野菜の本気”を開花させる方法はある」と話します。
本書は、竹内さんの豊かな経験と実験に基づく「種まきの極意」を写真とイラストでわかりやすく解説した、一生役立つ種まきバイブル。
発芽に大切な条件、定番野菜31種の種まきと発芽ワザなど、科学的かつ実践的な工夫が盛りだくさんの1冊です。
【CONTENTS】
● PART1 種と発芽の基本を知る
・種の気持ちになって考えよう
・コツ1 適温に合わせてまく
・コツ2 温度管理は腕の見せどころ
・コツ3 資材を使いこなそう
・コツ4 発芽力を落とさずに種を保存
・タイプ別 発芽適温、生育適温一覧表
● PART2 実践!種まきと発芽の超裏ワザ
〈トマト〉
・種の低温処理
・鉢上げ時の斜め植え
・本葉5~6枚で植えつける
〈ナス〉
・昼夜逆転式「ポケット催芽」
・3段階のお引越し
〈ピーマン〉
・ポケット催芽で連続保温
・斜め植えしてホカホカ状態をキープ
・本葉5枚以上で定植する
〈キュウリ〉
・鞍つきをつくる
・1か所に4粒をそろえてじかまき
・半立体地ばい仕立てで、収穫ラクラク
ほか、ズッキーニ、スイカ、エダマメ、ラッカセイ、エンドウ、ソラマメ、トウモロコシ、オクラ、越冬キャベツ、ブロッコリー、ハクサイ、カブ、ダイコン、ホウレンソウ、レタス、シュンギク、ゴボウ、セロリ、ニンジン、ネギ、タマネギ、ニンニク、ラッキョウ、ジャガイモ、サトイモ、ショウガ、サツマイモなど
竹内孝功(たけうち・あつのり)
自然菜園コンサルタント。自給自足Life及び合同会社自然菜園スクール代表。長野県長野市在住。無農薬、無化学肥料栽培や、自家採種による持続できる自然菜園を指導。『これならできる! 自然菜園』(農文協)、『育ちや味がどんどんよくなる 自然菜園で野菜づくり』(家の光協会)など15冊以上の著書がある。
https://www.shizensaien.net





