(『天然生活』2025年7月号掲載)
「空中収納」は宙に浮かぶ私の夢の空間
今回訪れたのは、星谷菜々さんのアトリエです。とはいっても「寝室とお風呂がないだけ」の自宅のような場所。
「収納は苦手なんです。大ざっぱさん代表ということでお願いします」と星谷さん。その言葉が信じられないほどアトリエは整っていて、可憐さとかわいらしさにあふれています。
「仕事柄、テーブルや作業スペースには何も置かないようにしています。でも海外から持ち帰ったお気に入りの小物は常に見ていたいし、見てもらいたいから飾りたい。そこで思いついたのが壁や天井を使った『空中収納』でした。宙に浮かぶ私の夢の空間なんです」
自慢の収納家具 01
オーダーメイドの壁掛け棚は海外の思い出の飾り場所
なかなか理想的なアンティークの飾り棚に出合えずにいた星谷さん。
「それなら自分の希望をデザインしてつくってもらおう」と自身のアトリエのテーブルや作業台をオーダーした目黒の「ams.table&chairs」に制作を依頼しました。幅や色など細かく指定できるので思い通りのものができ、愛着もひとしおです。
「海外の蚤の市で買った雑貨や香水など、ここは好きなものを存分に飾る場所と決めています」

一番上の波の幅を狭くしたり、使い込んだテイストに加工したり、思い描いた理想通りになりました
自慢の収納家具 02
たっぷり収納できるスウェーデンのスポーンコリ
「スウェーデンで初めて使ったときに、見た目よりも収納力があることにびっくりしました」
帰国後にスウェーデン在住のアンティークディーラー「スキャンティーク」から入荷された特大サイズを都内で見つけて即購入。

「重ねた姿もかわいいので、現在はサイズ違いで3つ持っています。丈夫さも信頼しています」

大きいサイズにはクッキー缶を、小さいサイズには布類を収納

ペイントされた中くらいのサイズはふだんは空にし、料理教室の生徒さんの荷物入れに
このくらいどーんとした懐の深い収納家具は来客時も活躍します。
自慢の収納家具 03
薄くて圧迫感のない食器棚は昔、薬が保管されていた調剤棚
「奥行きがあると奥の食器が取りにくいことがあるので、この薄さは使いやすいです」と星谷さん。
もともとは薬剤師が使う調剤棚でした。購入後にアトリエの雰囲気に合わせて自分で白く塗ったそう。

出番の少ない食器を、昨年、思い切って断捨離。「セカンドハンド」として譲りました。「すっきりしたこの余白を維持したいです」

食器棚の側面は「好きなものを飾っていい場所」。カードやはぎれ、キーホルダーなどを見て楽しむ
〈撮影/砂原 文 取材・文/飯作紫乃〉

星谷菜々(ほしや・なな)
菓子研究家。ワインエキスパート。毎月自身のアトリエ「apron room」にて単発のお菓子教室を開催するほか、さまざまなアーティストとのコラボレーションも展開している。
インスタグラム@apron_room
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです




