水のトリセツ1
水分は1日1.2L以上「こまめに飲む」
水分の摂取量は、飲み水として1日に1.2~2L程度とるのが目安
腎臓のろ過機能を正しく働かせるためには、水分が欠かせません。なぜなら水分は、老廃物の運び手にもなっているからです。
水分が不足すると血流が滞り、老廃物の排出がうまくいかなくなるため、腎臓に負担がかかり、腎機能の低下を引き起こします。深刻な脱水状態になれば、最悪の場合、急性腎障害を起こすリスクもあります。
確かに慢性腎臓病がかなり悪くなると水分制限が必要になるケースもありますが、自己判断で水分を控えてしまうことは絶対にやめておきましょう。必要な水分をしっかり補給することこそが腎臓を守るのです。
水分のとり方のポイントは、こまめに飲むことです。大量の水を一気に飲むのではなく、コップ1杯程度の水を、数回に分けて飲むのが理想的とされています。
水分摂取する場合、どんな水分でもよいでしょうか。
おすすめの飲料:水、麦茶、ほうじ茶、玄米茶
控えたい飲料:清涼飲料水、スポーツドリンク、ジュース、お酒、カフェイン飲料
おすすめの飲料は、いずれも、カリウムやリン、カフェインが少ないです。清涼飲料水などは糖分やリンが多く、また、お酒やカフェイン飲料は、利尿作用により水分を排出してしまうため、推奨できません。
水のトリセツ2
「かくれ脱水」に注意。体重から自分に適切な水分量を知る
脱水は、汗をかいたり、下痢や嘔吐、食欲不振などによって起こりますが、腎機能が低下していると、よけいに起こりやすくなります。
脱水状態のサイン
□ 口の渇き、唇のひび割れ
□ 尿の色が濃い、量が少ない
□ めまい、立ちくらみ、疲れやすい
□ 皮膚がカサカサになる、皮膚をつまんでも戻りにくい
□ (重症の場合)強い口の渇き、意識がぼんやりする、脈が速い
重度の脱水状態の時は命の危険もあるので、ただちに病院へ。
それから、「かくれ脱水」にも注意が必要です。かくれ脱水とは、本人が意識していないうちに水分不足に陥ることです。
高齢者の場合、のどの渇きに気づきにくいケースが多いので、とくに注意が必要です。「夜中にトイレに起きたくない」といった理由から、水分摂取を控えてしまうことも、脱水を引き起こす要因となります。
自分が適切な量の水分をとっているかを確認するにはどうしたらよいでしょうか。ご自宅でできる簡単な方法が「体重測定」です。毎日、同じ時間帯に(入浴前や起床時などの決まった条件下で)体重を測定してみましょう。
体重が数日で大きく(2~3kg程度)増えているようでしたら、気づかないうちに水分摂取量が増えて、体に余分な水分がたまってきている可能性があります。逆に、数日で体重が2~3kg減っているようでしたら、体が脱水気味の可能性があります。
本記事は『100歳まで元気!腎臓を強くする食のトリセツ』(髙取優二・著/扶桑社・刊)からの抜粋です。
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「腎臓は食事による影響をとても受けやすい臓器。その食事が腎臓を傷めつけている…」
慢性腎臓病は推定患者数2000万人、成人の5人に1人が抱える「国民病」。
しかし、多くの場合、初期は自覚症状がないままに進行していきます。
気づいたときは腎機能低下、その後の人生は病気のことしか考えられなくなってしまう…そういうことはぜひ避けたいもの。
本書は、腎臓機能低下を感じ始めた方向けに、毎日の食事でできるポイントをわかりやすく解説する「食のトリセツ」本です。
塩分、糖質、たんぱく質、リン、カリウムといった栄養素のトリセツや、毎日の朝食、昼食、夕食別の食事アドバイス、じつは腎臓によくない「勘違い食習慣」、簡単調理の「腎臓いたわりスープ」など、腎臓を強くする食事すべてを深堀りします。
~はじめにより~
私自身、診察室で患者さんの話をうかがっていると、食事について悩んでいる方がたくさんいるという実感があります。そうした方たちからは
▪食べてよいものがこれで合ってるかどうか、いつも気になる
▪あれもダメ、これもダメと思うと食べるものがなくって元気もなくなっていく
という声も耳にします。
本書では、腎臓をよくするために何をどのように食べればよいのかを、できるだけ具体的にお話しします。
[CONTENTS]
1章 長生きするために腎臓が大切な理由
2章 腎臓が衰える原因は〇〇にあった
3章 腎機能を強くする栄養素のトリセツ
4章 腎機能を強くする食事のトリセツ
5章 腎機能を強くする自炊のトリセツ
6章 腎機能を強くする7つの基本習慣
7章 長生き腎臓の基礎知識
髙取優二(たかとり・ゆうじ)
1975年生まれ。鳥取大学医学部卒業後、岡山大学病院腎・免疫・内分泌代謝内科などを経て、現在は埼友八潮クリニック院長。抗加齢医学(アンチエイジング)の観点から、腎臓病を捉えなおす新た
な手法に取り組んでいる。日本腎臓学会専門医・指導医、日本透析医学会専門医・指導医、日本抗加齢医学会専門医。著書に、『人は腎臓から老いていく』『腎機能を自力で強くする 弱った腎臓のメンテナンス法』(ともにアスコム)、『腎臓の教科書』(講談社)など。






