• がんこな汚れも夏の暑さを味方にすることで掃除がしやすくなります。ナチュラルクリーニング講師・本橋ひろえさんに、夏場に掃除をする2つのメリットを教えていただきました。夏場に気になる雑菌もしっかり掃除しておきましょう。
    (『天然生活』2025年9月号掲載)

    がんこな汚れも夏の暑さを味方に。夏のナチュラルクリーニング

    ナチュラルクリーニング講師の本橋ひろえさんによると、夏の間にナチュラルクリーニングで掃除をするメリットは、大きく分けてふたつあります。

    「ひとつは、気温が高いので油汚れが落としやすいこと。もうひとつは、気温や水温が高いので、水で落とせる汚れは楽に掃除ができることです」(本橋さん)

    なかでも手間がかかる油汚れは、1℃でも気温が高いほうが落としやすいもの。夏のうちに掃除をしておくことで、年末の大掃除も格段に楽になります。

    ただし、注意が必要なのは夏は湿度が高く雨が降る日が多いこと。掃除のあとはしっかりと換気をして、雑菌の原因となる水分を残さないようにします。水分が残らないアルコールを使うのも方法です。

    画像: がんこな汚れも夏の暑さを味方に。夏のナチュラルクリーニング

    さらにもうひとつ、夏の掃除のポイントとなるのが、カビ・雑菌対策です。

    「夏はカビや雑菌が繁殖しやすい時季だけに、しっかり除菌もしておきたいですね」

    おっくうな暑い時季の掃除も、ナチュラルクリーニングならふき取りやすすぎの手間も省けます。

    「安心・安全で、掃除の労力も減らせるという点でも、夏こそナチュラルクリーニングで、家じゅうの汚れをすっきりさせましょう」

    おさらい! この汚れにはこの洗剤

    酸性の汚れ

    汚れの種類

    油汚れ、食べ物カス、皮脂、アカ、尿、汗など

    【洗剤】

    ①重曹

    画像1: 酸性の汚れ

    1%以下の重曹水(2Lのお湯に重曹大さじ1。溶けにくいので、必ず40℃前後のお湯に溶かす)でふき取り。二度ぶき不要。

    粉のままクレンザーとして使える。

    重曹水を加熱してコゲをきれいに。

    ※ アルカリに弱い素材(アルミや銅など)、テフロン加工などのコーティング加工してある鍋やフライパンは変質するので使用できません。

    ※ マイクロファイバークロスなど熱に弱い化学繊維、シルクやウールなどアルカリに弱い素材は変質するので煮洗いに使用できません。熱に強い綿や麻素材が適しています。

    ※ お湯に重曹を投入すると一気に発泡し、熱湯が噴出して大変危険です。必ず水から溶かして加熱するようにしましょう。また、沸とうすると大量に発泡するので水は加減して入れましょう。

    ②過炭酸ナトリウム

    画像2: 酸性の汚れ

    60℃のお湯に薄めてつけおき。目的(漂白・除菌)によって濃度を変える。

    ※ 酵素系漂白剤で手荒れすることもありますので、使用する場合にはゴム手袋をしましょう。

    ※つけおきはアルミ素材の換気扇やコーティング加工してあるものは変色変質の恐れがあるので中性洗剤を用いてください。

    ③石けん

    画像3: 酸性の汚れ

    しっかり泡立てることで、洗浄効果を高めて油汚れを落としやすくし、40℃前後のお湯で洗う。

    水ですすげるものを洗う。

    アルカリ性の汚れ

    汚れの種類

    水アカ、石けんカス、アンモニア臭、タバコや魚のにおい

    【洗剤】

    クエン酸

    画像: アルカリ性の汚れ

    1%以下のクエン酸水(水200mLにクエン酸小さじ1/2。2~3週間で使い切る)をスプレーボトルに入れて吹き付け、クロスでふき取る。

    中性の汚れ

    汚れの種類

    カビ・雑菌

    ①過炭酸ナトリウム

    画像1: 中性の汚れ

    60℃のお湯に薄めてつけおき。目的(漂白・除菌)によって濃度を変える。

    ※ 酵素系漂白剤で手荒れすることもありますので、使用する場合にはゴム手袋をしましょう。

    ※つけおきはアルミ素材の換気扇やコーティング加工してあるものは変色変質の恐れがあるので中性洗剤を用いてください。

    ②アルコール

    画像2: 中性の汚れ

    約35%のアルコール水(水110mLにアルコール分80%程度の消毒用エタノール90mLを入れる)をアルコール使用可のスプレーボトルに入れて吹き付け、ふき取る。

    ※ 引火性があるので、火のそばに近づけないでください。手荒れしやすい人は手袋をし、かゆみなどアレルギー症状が現れた場合は、直ちに使用を中止し、医師に相談してください。ニスで塗装した家具やワックスがけした床に使うと、ニスが溶けてしまうことがあるので、目立たないところで試してから使ってください。揮発性が高いので使用時は換気してください。

    その他

    汚れの種類

    ほこり・ちり

    【洗剤】

    画像: その他

    掃除機、ワイパー、乾ぶき、水ぶき



    〈監修/本橋ひろえ 取材・文/工藤千秋 イラスト/ホリベクミコ〉

    本橋ひろえ(もとはし・ひろえ)
    北里大学衛生学部化学科(現・理学部化学科)卒業。化学系企業勤務を経て専業主婦に。子どもや自身のアトピー体質をきっかけに、洗剤に興味をもつようになる。主婦目線、かつ科学的な裏付けのある「ナチュラルクリーニング講座」を全国で15年以上開催。著書に『ナチュラルおせんたく入門』(主婦の友社)などがある。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

    ※ ここで紹介している掃除道具や洗剤のなかには、建材や設備機器によって使用してはいけないものが含まれている場合があります。建材や設備機器の取扱説明書、また、掃除道具と洗剤の注意書きを事前に確認してから、使用してください。各種洗剤を使用する際には、ゴム手袋を着用してください。



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