• 生きづらさを抱えながら、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていた咲セリさん。不治の病を抱える1匹の猫と出会い、その人生が少しずつ、変化していきます。生きづらい世界のなかで、猫が教えてくれたこと。猫と人がともに支えあって生きる、ひとつの物語が始まります。今回は、猫が大好きなのに、実は猫アレルギー。そんなセリさんが、鼻をかみながら10匹の猫たちをブラッシングする、ちょっと大変で楽しい秋のお話です。

    猫の換毛期を楽しく乗り越えるわが家のヒント

    ブラシはすぐ手に取れる場所へ

    きれいに収納するより、思い立ったときにすぐ使えるほうが続きます。わが家ではリビングのまんなかが定位置です。

    一度にたくさんやろうとしない

    猫が通りかかったときに、ほんの数回カッシカッシ。それだけでも、10匹いるとかなりの毛が集まります。

    ブラッシングを猫との遊び時間に

    苦手な子には無理をせず、好きな場所を少しだけ。「捕まえて毛を取る時間」ではなく、気持ちいい時間にすると、お互い気楽です。

    取れた毛を“成果”として楽しむ

    捨てるだけだった毛も、小さなケースに入れてみると、ちょっとした愛猫コレクションに。換毛期の面倒が、楽しみに変わります。わが家が手に入れたケースはマグネット付き。冷蔵庫に貼って眺めています。

    掃除は完璧を目指さない

    猫と暮らしている以上、毛を一本残らずなくすのはたぶん無理です。「今日はこれくらい取れたから上出来」と、自分にも甘めでいきましょう。

    人間側のケアも忘れずに

    換毛期は、猫だけでなく人も大変な季節。手洗いや換気、こまめな掃除など、自分が少しでも楽に過ごせる方法を取り入れながら乗り切ります。

      

    季節がひとつ進んで、この子たちと、また秋を迎えられたんだなあとかみしめます。

    気づけば、今年も終わりに近づきます。

    永遠のものなんてない。だから、ブラッシングをする一瞬一瞬も、かけがえのない宝物時間なのだと、鼻水をたらしながら思うのです。

    ◇ ◇◇ ◇◇


    画像: 人間側のケアも忘れずに

    咲セリ(さき・せり)
    1979年生まれ、大阪在住。作家、家族療法カウンセラー。夫と10匹の元保護猫と暮らす。心の病や生きづらさを抱えるなか、不治の病をもつ一匹の猫との出会いをきっかけに、「命は、生きているだけで愛おしい」ということを知る。以来、生きづらさのなかにある小さな希望を、ノンフィクションや小説、エッセイに綴りつつ、NHKの福祉番組への出演、全国での講演などでも活動。主な著書に、『死にたいままで生きています』(ポプラ社)、『それでも人を信じた猫 黒猫みつきの180日』(KADOKAWA)など。

    ◆note:https://note.com/sakiseri

    ◆ブログ「ちいさなチカラ」

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    「ひとりきりでも、揚げたてコロッケはおいしいけれど、絶滅の前夜、恐竜たちは、誰かと何かを食べたのだろうか」
    大阪の片隅。この世界からこぼれそうな人たちが、ふっと息をつけるうらぶれた居酒屋「飛鳥」。

    ・本日のフランス料理「ちくわぶとねぎのグラタン」
    ・自動販売機の50円のカフェオレチューハイ
    ・猫も喜ぶどて焼きオムレツ
    ・裏メニュー「ぐちゃまぜ豆腐丼」

    雑であたたかなごはんと、傷を負った人々の泥臭いぬくもりを描いた、絶望のなかにあるちいさな灯りの物語(全4編)。



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