(『天然生活』2016年10月号掲載)
私の基礎服
「ミルフォイユ」のカットソー
ピタピタにならず、かといって重ね着にじゃまになるわけでもない、ほどよい厚みが心地いい。袖はやや長めを、仕上がりのイメージに合わせて、くしゅっとまくり上げる
「シュアン」のパンツ
膝下から、すっきり伸びるラインがきれい。ソックスを見せるスタイルが好きなので、ちょうどいい丈になるまで自分でロールアップ。そのままで着ることはほとんどない
「ゴーシュ」で買った白ソックス
ソックスは、上下黒の基礎服に映える真っ白をセレクト。薄手なので、カジュアルになりすぎず、どんなスタイルのときにも役立つお気に入り
基礎服こそ、ひとひねり。そのままで、おしゃれ感を
上下、潔く黒。ほとんど、モノトーンのアイテムしか身に着けないという折原さん。この基礎服のポイントは、パンツです。
「腰まわりに関して、体のラインそのままを見せるのは、やはり抵抗があって。けれど、スカートを重ねたりワンピースを羽織ったりするには、ある程度、細身でないとバランスがとれません。その点、この『シュアン』のパンツは、まさにいいとこ取りなんです」
腰まわりはゆったりと、膝から下はすっきりタイトなジョッパーズタイプ。気になるところは隠し、着ているだけでスタイルをよく見せてくれるお助けアイテム。
ボトムがこんなワザありだから、トップスはいたってシンプルに。
とはいえ、ほどよく開いた胸元のカットがきれいで、柔らかなコットン素材が着心地よく、どんなものと合わせてもしっくりなじむオールマイティさが自慢です。
「最近、鮮やかな赤などをポイントで使うのもいいな、と感じはじめて。少し勇気がいるけれど、着慣れた基礎服の黒があるから、安心して取り入れられる。基礎服は、ちょっとした冒険心も後押ししてくれる、安心感ある存在です」
基礎服あれこれ
「ミルフォイユ」のTシャツ
シンプルに見えて、首まわりや袖口のカッティングが女性らしい。ほどよい透け感があるのでキャミソールなどを重ねて
「シュアン」のコットンスモック
ハリ感のある素材と、詰まり気味の首まわりがポイント。衿付きシャツが苦手なので、きちんとした場のシャツの代わりに
「ミルフォイユ」のコットンスパッツ
ぴったりしすぎず、足首まわりにゆるっとした余裕ができるのがおしゃれ。オーガニックコットンならではのはき心地のよさ
古着のセンタープレスパンツ
基礎服のボトムは、平凡なものを選ぶと、おしゃれに見えない。こちらは、全体がダボッとしたインパクトのある一着
「アトリエユヌプラス」のタンクトップ
カッティングの美しさに感動。厚手なので、完全なインナーというよりは、カーディガンの下などから、ちらりと見せる
「オントルポ」のタイツ
ほぼモノトーンの服ばかりの折原さんには、ちょっと珍しいベージュ。この厚さと、柔らかな色合いにひかれて
「アーツ&サイエンス」のウール混靴下
最近、心ひかれる赤。リネン混のためか、ニュアンスのある風合いになっているため、モノトーンの着こなしにもなじむ
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基礎服と応用形・WICA GROCERY 折原陽子さんの「応用形」へ ⇒
<撮影/柳原久子(https://water-fish.co.jp/) 取材・文/福山雅美>
折原陽子(おりはら・ようこ)
埼玉の自宅で「yuzuri」を営み、人気となる。現在は、暮らしの手仕事をすくい集め、旅するように各地へ運ぶ移動型店舗「wicagrocery」として活動中。
http://wicagrocery.com
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです