こんにちは、陳小爵です。
今回は皆さんを台南へお連れしたいと思います。
私たちにとっての台南は、きっと日本人の皆さんにとっての京都のような場所。昔から台南に住んでいる台南人は、古いものを大切にする誇り高き人たちです。
今は台湾中で歴史建築のリノベーションをしていますが、それだって実は台南から始まったんですよ。台南の街中では高い建物が建てられないように決まりを作って、古い建物や樹木を守っています。
実は台南が好きすぎて、テンモアのブランドを立ち上げたばかりの頃、一年間ほど立ち上げメンバーで台南に住んでいたこともあります。
日本人にも大人気の台南なので、今回は知る人ぞ知る場所へお連れしますよ。
それでは、出発です!
古時計を愛するおじいさんのお店「瑞榮鐘錶店(みずえい・しょうひょうてん)」
昔ながらの風景が残る、台南・後壁の「菁寮老街(せいりょう・ろうがい)」。
ここで暮らす農民の暮らしを描いたドキュメンタリー映画『無米樂(2005年)』が話題になって以来、台湾人の間でとても人気のエリアです。
「瑞榮鐘錶店」は、そんな老街で80年以上続く老舗の時計店。
店いっぱいに置かれたアンティーク時計と、愛らしいおじいさんが出迎えてくれます。
このおじいさんは、まさに時計オタク。私たちが訪れた時にも、手巻き時計の原理をとても熱心に教えてくれました。日本製の時計もありましたよ。
8000元(日本円で約3万円)以上するのでなかなか手が出ませんが、テンモアはいつかおじいさんから時計を買いたいと思っています。
そうそう、とんがり三角屋根がピラミッドのような教会もこのエリアの名物。
畑の中に急に現れる小さくて可愛い教会も見ていってくださいね。
瑞榮鐘錶店
住所:台南市後壁區墨林里207號
営業時間:11:00~21:00
定休日:日曜
現存する台湾最古の塩田!「井仔腳瓦盤鹽田(いこあしかわらぼん・えんでん)」
200年の歴史を持つこの塩田、塩の三角形が可愛いと思いませんか?
夕景の美しさが有名で、撮影スポットとしても人気です。観光で塩作り体験もできますよ。
テンモアのロケーション撮影では、モデルに楽器を持ってもらいました。でも予算がなかったので、私たちの母校の吹奏楽団に連絡して、壊れて使っていないものを無料で貸してもらいました(だからマウスピースが付いていません)。
びっくりしたのは、面識もない現役の高校生たちが私たちの連絡先も聞かずただ先輩だということだけを信じて笑顔で貸してくれたこと。そんなのも含めていい思い出です。
井仔腳瓦盤鹽田
住所:台南市北門區永華里64號
電話番号:06-786-1629
営業時間:9:00~18:00
定休日:不定休
https://www.facebook.com/JingZaiJiaoTilePavedSaltFields/
大草原が広がる秘境「新化木架山草原(しんかもくかやま・そうげん)」
「南の陽明山」と呼ばれている「新化木架山」は、別名「Windowsのデスクトップ壁紙みたい」と表現される秘境なんです。
車が入れないので歩くことになりますが、冒険みたいでとても楽しい体験です。
この草原は部分的に台湾空軍の訓練所となっているので、立ち入り禁止です。観光でいらっしゃる場合は訓練がない土日祝日に訪れてくださいね。
新化木架山草原
住所:台南市新化區山脚里五甲勢
https://www.twtainan.net/zh-tw/attractions/detail/5525
いかがでしたか?
台南はあまりアクセスが良くないので、旅行される場合にはタクシーの時間チャーターもおすすめです。
もちろんローカル列車も良いですよ!駅が古くてとっても可愛らしいんです。
そうそう、食いしん坊揃いのテンモア旅行社的には、グルメ情報のご案内も忘れられません!
台南の美食といえば「國華街」という通りが有名ですが、中でも私たちのお気に入りは「阿娟肉粽魯麵」のお粥!
曜日によってお粥の種類が変わります。お粥は一種類だけなのに、午前11時から先着順に配られるカード目がけて10時すぎから行列ができるほどの人気ぶり。
買いにくいけれど、その価値はあるくらい本当に美味しいです。
阿娟肉粽魯麵
住所:台南市中西區國華街三段87號
電話番号:06-220-6812
営業時間:10:30~12:30
定休:日曜
それから老舗の鍋屋さん「廣東沙茶爐」もおすすめ。
台湾人が大好きな「沙茶醬」というたれを付けていただくんですが、ここのは魚の出汁が効いていて、ピカイチに美味しいです!
廣東沙茶爐夏林店
住所:台南市南區夏林路161號
電話番号:06-263-2903
営業時間:月~金 17:00~00:00、土日は16:00から
定休:不定休
+10・テンモア
2012年に台湾で設立された靴下ブランド。ひとつひとつの靴下や色に詩を用いるなど、若手デザイナーらの独特の感性と世界観を持ち、日本にもファンが多い。日本語で紹介された書籍に『+10 テンモア台湾うまれ、小さな靴下の大きな世界(トゥーヴァージンズ)』がある。
日本語オフィシャルサイト
https://www.10moresocks.com/?Culture=ja-jp
取材・文/近藤弥生子(こんどう・やえこ)
2011年2月より台湾在住の編集・ライター。日本語・繁体字中国語でのコンテンツ制作を行う「草月藤編集有限公司」を主宰。台湾で妊娠・出産後に離婚し、シングルマザーとして6年間過ごしたのち、台湾人と再婚。現在2児の母。ブログ『心跳台湾』で台湾での暮らしを綴っている。
http://www.yaephone.com/