Basket
亀甲編みのかご

深さがあり、使いやすいボウル形の編みかご。

大きさは3種類で、さまざまなものを入れることができます。アルミワイヤーは、曲げやすい分、形も崩れやすいので、細かく編むことで強度を出しました。

亀甲編みは、少ないワイヤーで、比較的早く、ある程度の大きさのものをつくれるのも魅力。型に添わせて編むから、形づくりやすいのもうれしい。

作品サイズ

大：直径16.5×高さ9cm
中：直径14.5×高さ8cm
小：直径9×高さ5.5cm

How to make
亀甲編みのかごのつくり方

※写真は、中サイズで説明しています。

材料

アルミワイヤー

〈大〉太さ3.0mmを55cm／太さ1.5mmを9.6m

〈中〉太さ3.0mmを50cm／太さ1.5mmを8m

〈小〉太さ3.0mmを35cm／太さ1.5mmを4.2m

道具

好みのサイズでつくる場合

〈編み芯の長さ〉

★×2cm

〈編み芯の本数〉

直径10cm以下……12本
直径10cm以上……16本

今回、使用した型のサイズ（目安）

〈大〉直径17×高さ9cm
〈中〉直径14×高さ7cm
〈小〉直径8.5×高さ6cm

つくり方

［編み芯をカットする］

１　太さ1.5mmのワイヤーをカットし（〈大〉長さ60cm×16本、〈中〉長さ50cm×16本、〈小〉長さ35cm×12本）、4本ずつ（小は、3本ずつ）4束に分ける。

［中心を固定する］

２　写真のようにワイヤーの中央で4束を井桁に組む。

３　ずれないように中心をしっかり押さえ、束の下側で右の写真のA´をAの上になるよう交差させ、引き締めるように2回、より合わせる。

４　同様にして、BとB´、CとC´、DとD´を、より合わせる。

５　４を回転させて持ち替えながら、残りの3方向も３～４と同様に、より合わせて一周させる。一周したところで、放射状に整える。

［底を編む］

６　写真を参考に、隣り合わせの手前側のワイヤーを奥側のワイヤーの上になるよう、同じ間隔をとって交差させ、2回、より合わせる。

７　６を回転させて持ち替えながら、同様に一周、より合わせる。この部分が、型の底の直径より小さい場合は、６～７を参考に、約8mmの間隔でもう一周、より合わせる。

［側面を編む］

８　台座用の瓶に、滑り止めの布を挟み、型用の器をのせる。その上に、中心を合わせて７をのせ、ワイヤーを手で押さえ、型に添わせる。

９　隣り合わせのワイヤーを、型のカーブに添わせて交差させ、その接点をしっかりと押さえて、2回、より合わせる。

10　型のカーブに添わせて少しずつ間隔を広げながら、好みの高さまでワイヤーをより合わせていく。このとき、交差させる角度と高さを隣の位置とそろえると編み目が整う。

［口枠をつくる］

11　太さ3.0mmのワイヤーを、型の編み終わりの高さの位置にきっちり添わせて巻き、ずれないようにテープで仮留めする。重なりを3cmとってカットする。

12　下の［輪でつなぐ方法］を参考にして、輪にする。

［輪でつなぐ方法］

１　先端から2.5cmに印をつけ、約45度、曲げる。

２　根元（印の位置）をしっかりと押さえて、ワイヤーの先端2～3mmの位置をラジオペンチで挟み、１で曲げた逆方向に、手首を返して丸める。

３　ペンチを持ち替え、ワイヤーの側面（印の位置）に先端を付ける。

４　もう一方も先端から2.5cmに印をつけ、垂直方向に約45度、曲げる。

５　２と同様に、先端を丸める。

６　先に丸めた輪に５の先端をひっかける。

７　ワイヤーを写真のように持ち替え、ひっかけたワイヤーの先端を、２～３と同様に、印の位置に付ける。

８　輪の中心が直線上に位置し、口枠が段差なくつながったところ。

［口枠を固定する］

13　型を外して、底を下にした10に口枠を外側からかぶせる。口枠は、より合わせた終わりの位置に合わせる。

14　口枠に編み芯を巻きつける。写真内の1～4のように対向の位置の順で固定していくと、バランスをとりやすい。

15　口枠に編み芯を一周巻きつけ（14参照）、口枠を固定する。

16　ニッパーで、余った編み芯をカットする。

17　切り口の浮いているところを、ペンチで押さえる。

18　底の中央を押してへこませ、据わりをよくし、形を整える。

でき上がり。

〈作品デザイン・制作・プロセス／森永よし子　撮影／滝沢育絵（作品）、村尾香織（つくり方）　スタイリング／大谷優依　イラスト／たまスタヂオ〉

森永よし子（もりなが・よしこ）

OJIKO WIRE WORKSの屋号で様々なワイヤー雑貨を制作。実用的でシンプルな作風には定評があり、ハンガーやフックなどロングセラーとなるものも多い。ワイヤーワークの著書多数。茅ヶ崎のアトリエショップSEEP STOREで店番をしながら自身のワイヤー雑貨も販売している。
https://www.instagram.com/simiphoto/

※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです