アンティーク塗装の応用技「クラック加工」
DIYにアンティークな雰囲気を出すアンティーク塗装の基本は、塗装した面をやすりやサンドペーパーで削ってペンキがはがれた雰囲気を出すサンディングです。
それとは違ったテイストでアンティーク感を表現するのが、ここで紹介するロウ引き加工です。これは、下地にロウを塗って上塗りする塗料をはじくことで、自然に剥がれ落ちた塗装を表現します。
経年変化を再現するという点ではサンディングもロウ引き加工も同じですが、アプローチを変えるとまた違ったテイストになるのが、アンティーク加工の面白いところです。
材料
①木材
②ろうそく
③みつろワックス
④水性塗料(チョークペイント)
道具
ハケ
ウエス
トレイ
つくり方
Point
ロウを塗るときは、押し付ける力に強弱をつけるとムラが出て自然な仕上がりに。
1 下地の水性塗料を塗る
下地となる水性塗料をハケに取って、全体に均一に塗る。この時点では多少ムラがでてもいい。
2 ロウを塗る
下地の水性塗料が乾いたら、その上からろうそくを押し付けてろうを塗る。
3 水性塗料を上塗りする
水性塗料と水を2:1の割合で混ぜて、ろうの上に載せていく。ろうを塗った部分の塗料ははじかれ、塗っていない部分だけ染み込む。
4 みつろうワックスで仕上げる
乾いたらウエスでみつろうワックスを塗る。これは、塗装面のつや出しや保護のための加工になる。
<撮影/山本尚明 取材・文/和田義弥 >
丸林さんち
丸林佐和子
多摩美術大学卒、ベネッセ『こどもちゃれんじ』造形あそび監修、教育テレビ図工番組『キミなら何つくる?』造形スタッフ、ライフスタイル誌、子ども雑誌などで幅広く活躍中。工作本も多数出版。全国で子ども工作のワークショップ展開中
石川 聡(丸林 聡)
多摩美術大学卒業後、手塚プロダクションでアニメーターとして勤務。その後、デザインに転身。現在はインターネットサービス会社でアートやボイス収録ディレクション、シナリオディレクションなど、幅広く手掛ける。休日のみの木工家&ハウス・ガーデンビルダー。