• 『日常は5ミリずつの成長でできている』では、編集者・ライターの一田憲子さんの毎日がたおやかにつづられています。明日が、今日より少しだけよくなるように。日々の試みの中から、今回は「押し入れ片づけDAY」についてご紹介します。
    (『日常は5ミリずつの成長でできている』より)

    「押し入れ片づけDAY」

    今日から5月です。新緑が美しく、風が気持ちいい。外には出かけられないけれど、庭に出ればクレマチスが咲き始め、空を見上げれば、ふ〜っと深呼吸したくなります。午後からは、夫と二人で片づけタイム。わが家の中で一番混沌としている押し入れを、意を決して片づけました。

    ずっと以前にホームセンターで板を買ってきて、押し入れの中に横板を渡して棚を設置。がらんとしていた押し入れの中を3段になるように仕切りました。その際にきちんと整理したのに、どんどん物を突っ込んで、奥には何が入っているのやら。

    まずは、ぜ〜んぶ出して、「いる」「いらない」に分けました。ほとんど引っ越し状態……。押し入れは奥行きが深いので、「ひと目ですべてを把握できる」という収納をキープするのが難しい。結局、普段の生活で機能するのは一番前の列だけだったりします。

    そこで、「前列」と「奥」に分けて考えることにしました。前列は「今」使う物を。奥は、湯たんぽや蚊取り線香などの季節物、めったに使わないノコギリやペンキなどのDIY用品などを。使用頻度別に並べ直しました。

    使ったボックスは、100円ショップで買ったもの。幅25cm、奥行き35cm、深さ12cm。実はこの小ささ、浅さがミソ。これ以上深さがあると、押し入れを開けたときに、ボックスの中が見えないからです。上から見下ろして、だいたい何が入っているかを把握でき、さらに奥の列も見通せる。そのためには、このサイズがぴったりです。

    ボックスには、中に入っている物をマスキングテープに書いてペタリ。本当はテプラなどでラベルを作ればもっと「整然感」は出るのでしょうが、そこまですると疲れちゃうので。ラベルは「書かなくてもいいかも」と思ったけれど、やっぱり書いておいてよかった! と思うことがたびたびあります。

    整理した直後は、どういう基準で分類したかわかっているのですが、時間が経つと、まったく覚えていません。え〜っと、ガムテープはここだけど、段ボールをまとめるひもはどこだっけ? といった具合。そんな自分のために、ざっとでも内容を書いて貼っておきます。こうして格闘すること4時間ほど。やっとすっきり片づきました。

     

    本記事は『日常は5ミリずつの成長でできている』(大和書房)からの抜粋です


    画像: 日常は5ミリずつの成長でできている|一田憲子さんが押し入れを片づける日とは?

    一田憲子(いちだのりこ)
    1964年京都府生まれ兵庫育ち。編集・ライター。OLを経て編集プロダクションへ転職後、フリーライターに。暮らしまわりを中心に、書籍・雑誌で執筆。独自の視点による取材・記事が人気を得ている。『暮らしのおへそ』(主婦と生活社)では編集ディレクターとして企画・編集に携わる。著書多数。近著に『ムカついても、やっぱり夫婦で生きていく』(エムディエヌコーポレーション)、『うちでごはん』(扶桑社)がある。
    https://ichidanoriko.com/


    『日常は5ミリずつの成長でできている』(大和書房・刊)

    『日常は5ミリずつの成長でできている』(一田 憲子・著/大和書房・刊)

    本書は、「暮らしのおへそ」編集ディレクター・イチダさんが、暮らしの中での発見と工夫を一年を通して綴った実践録です。時には落ち込んだり、壁にぶち当たったりしながらも、 それでも前を向いて、日々を乗り越えていく。無理せず、今の自分と向き合い、毎日少しずつ成長していく。そのリアルな様子には、これからの暮らしの助けになるヒントがたくさん詰まっています。 日常を大切に生きていきたいと願うすべての人に読んでいただきたい一冊です。

    『日常は5ミリずつの成長でできている』(一田 憲子・著/大和書房・刊)



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