新年快樂(シンニィェンクァィラー!)! ナビゲーターの陳小爵です。
「新年快樂」は中国語で「新年あけましておめでとうございます」の意味です。
西暦のお正月にも使われますし、春節でも使われるので、ここ最近ずっとこの挨拶をしています。
春節は私たち台湾人にとって、とても大事な行事で、家族や親戚と一緒に台湾流のお節料理を食べながら過ごします。
私も私の地元である基隆(きいるん)に帰りますよ。
というわけで今回は、春節な雰囲気が感じられる基隆へと皆さまをご案内しますね!
海鮮を買い出しに「和平島(ハーピンダオ)」へ
基隆は、北部最大の漁港としても知られるポートシティ。台北からも車で30分ほどと気軽に遊びに行けるので、「海鮮食べに行こうか」といって訪れる人も多い、人気のお出かけ先です。
基隆で海鮮を食べるなら、私がおすすめなのは「和平島」という、基隆から1本の橋でつながっている小さな島です。
この島に渡る橋のたもとには小さな海鮮市場「漁市(ユーシー)」があり、新鮮で立派な海鮮を買い求めることができます。
春節でいただくおせち料理は家庭によって異なりますが、海鮮やお肉をメインにした大皿料理が多いので、私たち地元民は、春節用の大きなエビやカニ、魚などはここで調達します。
お願いすれば買った海鮮をお店が提携しているレストランで調理してくれるので、旅行で訪れた方にも楽しんでいただけますよ。
「和平島觀光漁市」
所在地:基隆市中正區和一路2巷
オフィシャルサイト
腹ごなしに「和平島公園(ハーピンダオ・ゴンユェン)」へお散歩
「和平島」はとても小さな島なので、歩いて移動できます。
海鮮でお腹がいっぱいになったら、風光明媚な「和平島公園」に行ってみませんか?
私が小さかったころにはなかった場所で、とてもきれいに整備されています。夏にはプールも登場します。子どもも大人もみんなが楽しめる、とても素敵な公園です。
先ほどの海鮮市場から公園まで歩いて行く道には、この場所で暮らす子どもたちが描いた、とてもかわいらしい壁画が続き、これもまた見どころのひとつです。
さっきまで泣いていたモデルちゃんも、ちょっと楽しそう?
「和平島公園」
所在地:基隆市中正區平一路360號
電話番号:02-2463-5452
営業時間:5月~10月 8:00~19:00、11月~4月は ~19:00
オフィシャルサイト
基隆の顔!「廟口夜市(ミャオコウイエシー)」
基隆といえば、「廟口夜市」という名前の大規模な夜市が有名です。
「廟」というのはお寺のことで、中国語で「口」は、入り口のこと。お寺の入り口(廟口)にある夜市という意味です。
この夜市は、名前の通り、お寺の周りに数々の屋台が出ています。
「廟口夜市」の目印がこの中華ランタン「燈籠(ダンロン)」。
私は小さいころからいつも、この夜市でごはんを食べて育ちました。
ほとんどの台湾人にとって、近所の道端にある屋台でごはんを食べるのが日常です。
お弁当に台湾ソーセージ、台湾流からあげ「鹹酥雞(シィェンスージー)」、炒めたネギ餠「蔥油餅(ツォンヨウビン)」などなど、朝ごはんからお昼、おやつ、夜ごはんから夜食まで、同じ場所に違う時間帯でそれぞれの屋台が店を出します。
だから、台湾人には「ママの味」のほかにもうひとつ、「育った味」というのがあるんですね。それが「近所の屋台の味」です。
そんな私がおすすめする「廟口夜市」グルメは、新年に絶対食べるお肉のスープ「光復肉羹」(屋台番号は19番)、炭火焼きサンドイッチの老舗「碳烤三明治」 (創業者がお亡くなりになったので、2020年5月に移転して、新しい店名「素志久SendWish」で営業中。新住所:基隆市仁愛區仁三路29巷7號)です!
もし運よく見かけることができたら、ぜひ食べてみてください。
お寺の門も素敵でしょう? ストロボを焚くことで、色鮮やかに撮ることができました。
深夜0時過ぎ、最後に撮影したのはテーブルと椅子がかわいい「米粉湯」のお店でした。
台湾は南国といっても、春節の季節はとっても寒いので、温かいスープで暖をとります。
後ろに写っている黄色い袋は夜市共通のゴミ袋。
夜市では食べ歩きが当たり前なので、ほかのお店で買ったものを食べても大丈夫だし、ゴミを捨ててもOKです。
春節で基隆に帰省したら、台北に戻る際のお土産は、この連載の1回目でもご紹介した「大王肉脯店」の肉そぼろ「肉鬆(ロウソン)」のほか、行列の絶えない名店「李鵠(リーフー)」のパイナップルケーキです。私はここのパイナップルケーキが台湾で一番好きです。
春節の台湾の雰囲気、少し伝わったでしょうか? 実際の春節期間は、ほとんどのお店がお休みになりますので、ご旅行の際には時期をずらしてお越しくださいね。
「廟口夜市」
所在地:基隆市仁愛區仁三路
電話番号:02-2428-7664(基隆市トラベルサービスセンター)
観光局ウェブサイトの案内
+10・テンモア
2012年に台湾で設立された靴下ブランド。ひとつひとつの靴下や色に詩を用いるなど、若手デザイナーらの独特の感性と世界観を持ち、日本にもファンが多い。日本語で紹介された書籍に『+10 テンモア台湾うまれ、小さな靴下の大きな世界(トゥーヴァージンズ)』がある。
日本語オフィシャルサイト
https://www.10moresocks.com/?Culture=ja-jp
取材・文/近藤弥生子(こんどう・やえこ)
2011年2月より台湾在住の編集・ライター。日本語・繁体字中国語でのコンテンツ制作を行う「草月藤編集有限公司」を主宰。台湾で妊娠・出産後に離婚し、シングルマザーとして6年間過ごしたのち、台湾人と再婚。現在2児の母。ブログ『心跳台湾』で台湾での暮らしを綴っている。
http://www.yaephone.com/