お菓子はほとんど手づくりするという、はなさん。何度もつくっている、とっておきのレシピを教えてもらいます。毎月30日更新。
hana’s memo
今回はスタイリストの石井あすかさんからいただいた、山田隆太郎さん作「藤野」の器をイメージしてつくった、桜色のお菓子です。
土台は市販のクッキーを使用し、メインのチーズケーキの部分には杏仁霜の香りを加えました。
冬から春に移り変わる風景を思い描きながら、トッピングには桜のゼリーで華やかな印象をプラス。
杏の種から取れる杏仁は、桜と同じバラ科の植物に由来するそうで、お味も相性が良く、いただいた器にも春らしい景色が芽生えました。
器にインスパイヤーされてつくる、お菓子。いつもとは違う視点から浮かんだレシピで、春を迎える準備もできました!
桜と杏仁チーズケーキのつくり方
材料(15cmの底が抜ける型ひとつ分)
<土台のクッキークラスト> | |
● 市販のココアクッキー(今回はオレオを使用) | 中のフロスティングを取り除いた状態で約70g |
● バター(塩分不使用) | 35g |
<杏仁クリームチーズ> | |
● クリームチーズ | 150g |
● レモン汁 | 小さじ1 |
● 生クリーム | 100mL |
● 牛乳 | 80mL |
● 杏仁霜 | 大さじ2 |
● グラニュー糖 | 30g |
● ゼラチン | 5g |
● 水 | 大さじ2 |
<桜のゼリー> | |
● 桜の塩漬け(水に20分ほど漬けて塩抜きする) | 15個 |
● 水 | 150mL |
● グラニュー糖 | 45g |
● ゼラチン | 3g |
● 食紅 | 適量 |
下準備
*型の底にクッキングシートを敷く。
*クリームチーズは室温に戻す。
つくり方
1 クッキークラストをつくる。クッキーをポリ袋などに入れ、棒で細かく砕く。
2 バターを湯せんで溶かし、1のクッキーに加え、混ぜ合わせる。
3 2のクッキー生地を、型の底に敷き詰める。
4 冷蔵庫で冷やす。
5 杏仁クリームチーズをつくる。ゼラチンを分量の水でふやかす。
6 生クリームをボウルに入れ7分立てに泡立てる。別のボウルに氷を入れ、その上に生クリームの入ったボウルをのせて冷やしておく。
7 鍋に牛乳、グラニュー糖を入れ火にかけ、グラニュー糖が溶けたら杏仁霜を加え、とろみが付くまででヘラで混ぜる。
[はなよりひと言]
杏仁霜を加えるととろみが出るので火を弱め、焦げないように底から混ぜるようにします。
8 火を止めたら5のゼラチンを加え、混ぜながら溶かす。
9 ボウルにクリームチーズを入れ、レモン汁を加え、なめらかになるまで泡立て器で混ぜる。
10 9に8を加え、泡立て器でさらに混ぜる。
11 6のボウルに10を加えて、ヘラで混ぜ合わせる。
[はなよりひと言]
生クリームが入ったボウルはずっと氷で冷やしたままです。そのまま杏仁クリームチーズの生地も冷やします。
12 4で冷やしておいたクッキー生地の上に11の生地を流し込み、1時間ほど冷蔵庫で冷やす。
13 桜のゼリーをつくる。ゼラチンを大さじ1(分量外)の水でふやかす。
14 塩抜きした桜から茎とガクの部分を切り落とす。
[はなよりひと言]
桜の塩漬けの塩抜きの20分は目安です。水に浸す時間が長ければ長いほど塩味が抜けます。
15 水、グラニュー糖、桜を鍋に入れて火にかけ、グラニュー糖が溶けたら13のゼラチンを加え、混ぜる。
16 火からおろし、鍋を氷が入ったボウルに入れて冷やす。
17 食紅を楊枝に付け、16の鍋をかき混ぜてほんのりピンク色に染める。
18 粗熱が取れたら、17を12の上に流し、さらに1時間ほど、冷蔵庫で冷やし固める。
[はなよりひと言]
桜を全体的に散りばめる感じで、配置します。
19 冷蔵庫から出し、ケーキ型から生地をはずす。そのときふきんなどをお湯で温め、水気をしぼって型に巻き、5秒ほど待ってから底をはずすとはずしやすい。
はな
モデル・タレント。神奈川県横浜市出身。17才からモデル活動を始める。現在は、ファッション誌で活躍するかたわら、FMヨコハマ「Lovely Day♡~hana金~」のナビゲーターや、日本テレビ「夢の通り道」のナレーションも務めるなど、幅広く活躍している。趣味はお菓子づくりや茶道、仏像鑑賞。著書に『はな、茶の湯に出会う』(淡交社)、『hana’s style book』(宝島社)、『ちいさいぶつぞう おおきいぶつぞう』(幻冬舎)、『おくるおかし』(集英社)など。朝日新聞デジタル&TRAVEL「はなのたびたび旅日記」連載中。
Instagram https://www.instagram.com/hanalovestaco/
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天然生活webの連載「はなのお菓子」で人気のレシピを集めて、1冊にまとめました。「いちごショートケーキ」「タルトタタン」「台湾カステラ」「バスクチーズケーキ」など、はなさんが試作を重ねてできた32のレシピ。ぜひお家でつくってみてください。お菓子づくりに目覚めたきっかけなどについてのインタビューも掲載しています。