• スーパーやコンビニで、いつもの買い物ついでに、ついつい買っちゃうおやつ。昔からずっと好きだったあの味、いま見てもかわいいパッケージ。無意識に選んでいるようでいて、そのおやつの先には大切な思い出や、忘れられないエピソードがありました。今回は、後藤由紀子さんの湖池屋「ポテトチップス のり塩」のお話。

    どんな時にも寄り添ってくれる『湖池屋の〈のり塩〉』

    「おいしいとわかっているから〈のり塩〉以外、選びません」

    「5〜6年前だと思うんですが、友達と集まったとき、ふいに『お菓子の中で何が一番おいしいか』という話になったんです。そこで私は『湖池屋の〈のり塩〉』と答えたら、4人中4人が全員同じ回答で。もう、なんだかそれがとってもうれしくて絆が深まった感じがして、円陣を組んで喜び合いました」(後藤由紀子さん)

    遠目からでもすぐにわかる〈のり塩〉の黄色いパッケージ。どこにでも売っている安心感、どんな時にも寄り添ってくれるあの味は、だれしもが無性に食べたくなることがきっとあるはず。後藤由紀子さんも例にもれず、ポテトチップスといえば湖池屋の〈のり塩〉と、浮気せずに親しんできたんだそうです。

    「コンソメパンチが出たときの衝撃はあったんですけど、やっぱり〈のり塩〉に戻りますね。普通の塩味じゃ物足りなくて、のりと塩っていうところがまた良いんだと思います。元々のりが大好きで、普段からのりで飲めちゃう感じなので。子どもたちのおやつに、5袋入りの小さいサイズを買い置きしていたこともありました。うちの子たちも多分、〈のり塩〉が一番好きなんじゃないかな」

    隠し味は、唐辛子。

    画像: 拡大してみると、唐辛子の赤い色がよくわかります

    拡大してみると、唐辛子の赤い色がよくわかります

    実は、のりと塩だけじゃなく「唐辛子」も入っている〈のり塩〉。食べていて辛いと感じたことは一度もありませんでしたが、その少しだけのアクセントが重要なんだそう。

    「のりと塩だけだと、味に物足りなさを感じてしまうんです。そこに唐辛子を入れることで、キレが出て、じゃがいもの甘みが引き立つ。創業当時から入っているんですが、いまだにびっくりされることが多いですね」(湖池屋 広報/村上真緒さん)

    実は日本のポテトチップスの元祖がこの商品。1960年初頭、ポテトチップスは日本の市場に出回っておらず高級品の類でした。私たちが当たり前に食べられるようになったのは、湖池屋創業者の小池和夫さんがきっかけ。仕事仲間とフラッと飲みに入ったお店でおつまみとして食べたところ、あまりのおいしさに感動し、一般流通させたい! と、開発に乗り出したのだそう。

    日本人好みの味にするために、食卓に並んだあらゆる調味料をかけては食べを繰り返し、たどり着いたのが、青のりと塩でした。日本産100%のじゃがいもに、青のりと塩、そして唐辛子。なじみある和の食材が、飽きずに食べ続けられる秘訣なのでしょう。

    画像: (画像提供:湖池屋)

    (画像提供:湖池屋)

    湖池屋ホームページに掲載されている歴代のパッケージにも時代を感じますが、「関東を中心に、一斗缶での量り売りということもやっていました。当時ならではの売り方ですよね」(村上さん)

    いまでこそ、こんな売り方がされていたらワクワクしてしまいそう! あやうく詰めすぎに要注意ですね。こんな話をしていたら、あぁ、また〈のり塩〉が食べたくなってきました。

    画像: 隠し味は、唐辛子。

    ポテトチップス のり塩
    ■ 内容量:60g
    ■ 価格:130円(税別)
    ■ メーカー:湖池屋
    湖池屋公式サイト 公式サイトを見る



    〈撮影/山田 耕司 取材・文/山下あい〉

    後藤由紀子(ごとう・ゆきこ)
    静岡県生まれ。静岡・沼津にある器と雑貨のお店「hal」店主。
    お店には後藤さん自らが選りすぐった品が並ぶ。代引きにて通販も行っている。
    著書は『私の愛するお店』(扶桑社)、『毎日のこと、こう考えればだいじょうぶ。』(PHP研究所)ほか多数。YouTubeチャンネル『後藤由紀子と申します。』にて、お店の紹介や日々の暮らしを公開している。
    hal 公式サイト:http://hal2003.net/
    インスタグラム:@gotoyukikodesu
            @halnumazu



     

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