家具の見た目が変われば、部屋も変わる
こんにちは! インテリア雑誌のライター&編集をしている大野祥子と申します。
築44年の団地風マンションに娘と2人暮らし。「古い団地を愛して暮らす」をテーマに、インスタグラムで暮らしの見直しを綴っています。
今回のテーマは、手持ちの家具をイメージチェンジさせる「わが家の模様替え術」です。
革が破れたソファは買い変えるべきか、否か
ひょんなことから暮らし全体を見直すことになりました(詳しくは連載vol.1をご覧くださいね)。
ふすまを外し、細切れの部屋をひとつながりの空間にしたことで、おのずと家具の配置も変えることに。
問題は、使い古した家具をどうしよう? という悩みでした。
たとえばこのソファをご覧ください。
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10年以上使い続けてボロボロ。でも、リビングのこのスペースにあると便利です。
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そこでひらめいたのは、布でカバーリングすることでした。
1枚の布をかぶせただけ。でも、これだけで印象がガラッと変わります。冬はもふもふの毛布を使ったり、季節によってカバーを変えたりするだけで気分転換にもなるんです。
使ったのは「無印良品」のリネンフラットシーツのシングルサイズ。サイズもピッタリでした。
【 動画:ソファコーナーの衣替え 】
| 古いソファをカバーリングするコツ
◎ 大きいシーツを使ってみる
◎ 季節によって素材を変える
やっぱり、ダイニングテーブルが欲しい!
また、ダイニングテーブルをかなり前に処分してしまってちょっと不便だったので、すでに独立した息子が、かつて勉強に使っていた事務用の机をよっこらせと持ってきて……
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リネンの布をふわりとかぶせたら、なんだかおしゃれなテーブルに見える~!
使った布は「TODAY’S SPECIAL」で見つけた青ミミのリネン。端がブルーでステッチされています。
私はお裁縫が苦手なので、布は切りっぱなしで使っています。洗濯すると端がほつれてくるけど、チョキンとカットしておしまい。こんな無精者でも気軽にインテリアを楽しめますよ。
| 古い机をカバーリングするコツ
◎ 市販のテーブルクロスじゃなくてもOK
◎ 端は切りっぱなしでも問題なし
好みに合わない椅子をペイントでイメージチェンジ
さきほどからチラリと写っている黒い椅子。これも実は20年選手だったのをリメイクしたもの。もとの状態はこれです。
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ちょっぴりカントリーテイストな木の椅子。いまの好みとは違うけど、捨てるのももったいないしとベランダで置いていたものでした。
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それを黒のペンキで塗装したら、全く違うシックなイメージになって、自分でも驚き。不器用でDIYが苦手な私もペイントならとがんばりました。
ポイントは下地材を塗ったことと、ツヤなしのペンキを使ったこと、ハケで全体を2度塗りしたこと。これで狙っていたマットな質感になりましたよ。
使ったのはこちらのペンキです。
・下地材 「オールドビレッジ ホワイトプライマー」
・水性ペンキ 「オールドビレッジ バターミルクペイント 黒」
| 古い椅子をペイントするコツ
◎ 下地材を使ってペンキの吸着をよくする
◎ 仕上げのイメージに合わせた塗料を選ぶ
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いかがだったでしょうか。
自分の中で“ちょっとイマイチ”だと感じていた使い古しの家具も、ちょっと工夫するだけで違う顔を見せてくれるのって感動します。
不器用な私でも「なかなかうまくできたぞ」と自己満足に浸れました。
本当は捨てようかと何度か考えたこともありました。でもこうやって形を変えて使い続けることで、不思議といっそう愛着が湧いたみたい。いまでは「捨てなくてよかったな」としみじみ思っています。
壊れたり、引っ越したり、そんなときがあればまた考えたいと思います。
みなさんの模様替えや見直しに少しでも役立てたならうれしいです。
〈撮影・文/大野祥子(https://www.instagram.com/shosworks/)〉
大野祥子(おおの・しょうこ)
フリーランスでインテリア雑誌のライター&編集を行う。おもな活動は「暮らしのまんなか」や「Come home!」など。全国を取材で回るのが大好きな、京都生まれの京都育ち。
インスタグラム:@showsworks