気分を変えてくれた〈ジャイアントコーン〉
娘の反抗期、辛くて泣きながらお風呂で食べました。
「娘が中学生だったころ、反抗期がものすごくて。夫には普段通りなのに、私への対応はまったく違うことに対して、もうやるせなくて頭にきてしまって。がんばったときのご褒美用に買い置きをしておいた〈ジャイアントコーン〉を、その日はお風呂で泣きながら食べました。
ストレス発散に食べるつもりではなかったのにな、と思いながらも、そのおいしさにだんだんと心がほぐれていくのを感じました。お風呂に入ってさっぱりして、結果オーライ! みたいな気持ちになれたんですよね。いまでは笑い話ですが、当時は本当に辛かった。〈ジャイアントコーン〉が冷凍庫でスタンバイしていてくれて、よかったです」(後藤由紀子さん)
頭ではわかっているけれど、こちらも人間。どうしても感情が高ぶってしまうときってありますよね。後藤さんにとって、ジャイアントコーンが救世主だったとは。
〈ジャイアントコーン〉は、チョコナッツのほか、クッキー&チョコ、チョコ&ミルク、大人シリーズなど、常時4~5種類程度が販売されています。そのなかでも、後藤さんは赤の「チョコナッツ」の一択。
「定期的に食べたくなって、買いもののついでに買っておくんです。アイスのなかではジャイアントコーンだけ、しかも赤しか買わないですね。家族全員アイスが好きなので、大事にあたためすぎて家族に先を越されてしまうこともしばしば」(後藤さん)
日本初のコーン型アイス。
「江崎グリコでは、夏期の売上確保と将来有望な市場ということで、1953年に東京で、1957年に九州でアイスクリームを生産・販売開始しました。
当時の日本では、カップやバータイプが主流。新規メーカーだった江崎グリコは、米国のコーンタイプのアイスに感銘を受けて、日本にはほぼなかったコーン型アイスを開発し、1963年に『グリココーン』(当時20円)を発売しました」(江崎グリコ ブランド広報/鈴木 絵美さん)
発売当初から、いまと変わらない、ナッツ・チョコレート・アイス・コーンの組み合わせ。現在のジャイアントコーンにも、その魅力は引き継がれているんですね。
その後、モナカ専門メーカーと、湿りにくく、湿ってもおいしいセミ・シュガーコーンを開発。1966年に「ジャイアンツコーン」として再デビューし、これが全国的なヒットとなりました。
1984年、容量をアップしたことで、名前の通りジャイアントな製品に。このタイミングで、ほぼ現在の形に近づいたそうです。
記憶に新しいのが、2020年に綾瀬はるかさんのCMで話題になった「しあわせのチョコだまり」。コーンの一番下の部分までしっかりチョコレートが入ったことで、最初から最後まで楽しめるようにリニューアルされました。後藤さんも、このCMを見てまた食べたくなったそう。
贅沢な限定フレーバー。
ジャイアントコーンといえば、不定期で発売される限定フレーバーに、毎度ワクワクしてしまいます。
現在発売されているのは、過去最大量の大粒アーモンドをトッピングした「大人のアーモンドショコラ」。
アーモンドソースを添えた濃厚なショコラアイスに、キャンディーコートされた大粒アーモンドと、カカオ72%チョコレートのトッピング。それにザクザク食感のココアワッフルコーンを組み合わせた、味も食感も楽しいフレーバーです。
1本でカカオポリフェノール300mgと、たっぷりのビタミンEを摂ることができるので「今日も一日お疲れさま」と自分を労うおやつにぴったりですね。
ジャイアントコーン チョコナッツ
■ 内容量 140ml
■ 希望小売価格 152円前後(税込)
■ メーカー 江崎グリコ
江崎グリコ公式サイト 公式サイトを見る
〈撮影/山田 耕司 取材・文/山下あい〉
後藤由紀子(ごとう・ゆきこ)
静岡県生まれ。静岡・沼津にある器と雑貨のお店「hal」店主。お店には後藤さん自らが選りすぐった品が並ぶ。代引き(一部クレジット決済)にて通販も行っている。著書は『私の愛するお店』(扶桑社)、『毎日のこと、こう考えればだいじょうぶ。』(PHP研究所)ほか多数。YouTubeチャンネル『後藤由紀子と申します。』にて、お店の紹介や日々の暮らしを公開している。
hal HP:http://hal2003.net/
インスタグラム:@gotoyukikodesu
@halnumazu