• 眺めているだけでスッとひんやりした気持ちになる、ハーブの入った涼しげなこの器は、氷でできています。

    花生師の岡本典子さんによる、ハーブ入りの氷の器は、岡本さんが夏にご家族やお友達と、フルーツやそう麺を盛ったりして、楽しんでいるもの。

    撮影の打ち合わせの際に「夏の号なので、氷の器はどうですか?」と岡本さんから提案いただき、「それはちょっと難しいのでは……」と思っていたら、とても簡単。家庭でも失敗なくつくることができる方法を教えていただきました。

    ボウルに水を入れて、ハーブを入れ、重ねて凍らせるだけ

    画像: ボウルやトレーを重ねて、ひと晩冷凍すれば、出来上がり

    ボウルやトレーを重ねて、ひと晩冷凍すれば、出来上がり

    こんなふうに家にあるボウルに水を入れて、料理で余ったハーブを水に浮かべたら、ひと回り小さなボールやトレイを重ね、動かないようにラップや布で包んで、冷凍庫で1日凍らせるだけ、という手軽さです。

    ぜひ、ラベンダーやディル、コリアンダーなど、食べられるハーブを加えてみてください。写真の青い花はボリジ。涼やかな色味があると、ぐっと夏らしくなります。

    茎は、氷からピンと飛び出す場合があるので、柔らかい部分だけを使うのが、ポイントです。

    画像: 繊細なハーブの模様が美しい氷の器が出来上がります

    繊細なハーブの模様が美しい氷の器が出来上がります

    フルーツを盛りつけて、夏のおもてなしに

    画像: フルーツを盛りつけて、夏のおもてなしに

    キウイやフローズンベリーなどを盛りつけて、おもてなしのデザートとして。この器でサーブされたら、気分がぐっと上がりますね。

    見た目が美しいだけでなく、ひんやりと冷たい状態がキープできます。

    溶けるまでの時間は、部屋の温度にもよるのですが、撮影時は1時間ぐらい、形をキープしていました。

    季節の花、アジサイをバランスよくいける

    6月になると、咲き始めるアジサイ。

    花が大きいので、上手にいけるのが難しい、という声もあるアジサイを、岡本さんはどのようにいけるのでしょうか。これも、今回ぜひ教えていただきたかったことのひとつです。

    「アジサイは一輪だと大きすぎるので、ひと房だけを切り、いけます。こうして短くいければ水あげがよくなりますよ」

    画像: 季節の花、アジサイをバランスよくいける

    なるほど、水あげが難しく、バランスが取りにくいという点を解決する、手軽なアイデアです。

    こうすると、花がねてしまうかも、、というところに岡本さんがプラスするのが、つるものです。

    「つるものは、アレンジを上級者っぽく見せてくれる、優れものなんです。花のアレンジはメインの華やかな花に気を取られますが、脇役があってこそ、成立する世界だと思います」

    かごを花器に見立てて、水を入れたガラス容器をおとしとして忍ばせています。クレマチスのつるを、かごにはわせるようにして空間を埋めるのが、ポイントです。

    夏には、ドライフラワーになる花を選んでみては

    夏は花が長持ちしない。きれいに飾った花も、家に帰ってきたら、しおれている……。

    そんな時に、夏の花を楽しむなら……と岡本さんが教えてくれたのは、ドライになりやすい花を選んで、新鮮なうちに吊るすというアイデアです。

    画像: 左から、リモニウム、リューカデンドロン、スカビオサ ステルンクーゲル、ライスフラワー、フランネルフラワー、センニンソウ

    左から、リモニウム、リューカデンドロン、スカビオサ ステルンクーゲル、ライスフラワー、フランネルフラワー、センニンソウ

    新鮮なうちに吊るすのはちょっと勇気がいりますが、その方がドライになった時の色もきれいに残るそうです。撮影時にいただいたスワッグは、2週間ほどで、きれいにドライになりました。

    天然生活7月号では、巻頭企画で岡本典子さんの夏の花あしらいをご紹介しています。家にあるコップやグラスにさりげなく、素敵にいけるアイデアをたくさん教えていただきました。ぜひ本誌7月号も合わせてご覧ください。


    〈スタイリング/岡本典子 撮影/砂原 文〉


    岡本典子(おかもと・のりこ)
    花生師、Tiny N主宰。CM、雑誌の撮影用や展示会などの空間に花をスタイリング。最新刊に『花生師 岡本典子の花仕事:花選びの視点とデザインを考える』(誠文堂新光社)がある。
    インスタグラム:
    @hanaikeshi
    @noriko_okamoto

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    『天然生活』2021年7月号

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