• 料理をぐっと楽にしてくれる“ひと工夫”。すぐにできて、家のごはんがもっとおいしくなる、魔法のような知恵あふれる料理を紹介します。料理研究家の瀬尾幸子さんに、とりから揚げのつくり方を教えていただきました。
    (『天然生活』2018年3月号掲載)

    とりから揚げのつくり方

    基本の下味は卵としょうゆ、衣は小麦粉。シンプルでつくりやすく、ずっと飽きない定番の味です。レモンをたっぷりしぼって、召し上がれ。

    画像: とりから揚げのつくり方

    材料(つくりやすい分量)

    ● とりもも肉2枚
    〈下味〉
    ・しょうゆ大さじ2
    ・卵1個
    ● 小麦粉2/3カップ
    ● 揚げ油適量
    ● 水菜(ざく切り)、レモン(くし形 切り)各適量

    つくり方

     とり肉は4cm角に切り、ボウルに入れ、卵としょうゆを加えて全体を混ぜる。15分くらいおき、味をしみ込ませる。

     大きめのポリ袋に小麦粉を入れ、のとり肉の漬け汁をぬぐって加える。空気を入れて膨らませ、口が開かないように手で持ち、とり肉に小麦粉が満遍なくつくようにふる。

     直径20cm程度の深鍋に揚げ油をたっぷり入れ、160℃程度に熱する。のとり肉をひと切れ入れ、静かに泡が出ればOK。強火にし、とり肉を次々に油に入れて揚げていく。ときどきかき混ぜ、とり肉が浮き上がってきたら、網に取り出す。

     器に水菜を敷き、から揚げを盛り、レモンを添える。

    小さな工夫

    画像: つくり方

    水分が多いと衣がはがれやすくなるため、下味にみりんや酒は不要。

    常識を見直せば、料理がよりシンプルに

    長年、楽につくれて、おいしい家庭料理を研究してきた瀬尾幸子さん。今回、教えてくれた定番料理のレシピも、そぎ落とす素材や手順と手間を惜しまないプロセスのメリハリが鮮やかです。

    「とりのから揚げには、酒もしょうがも入れません。しょうゆだけで十分に深い味になります。でも、卵は肉表面をカバーして水分を保つ働きをするので必須」

    瀬尾さんの「小さな工夫」は、当たり前を見直すこと。すると、大切な部分がわかるそうです。

    「その手順や素材がなぜ存在するのかを考えて、必要な手間だけをきちんとかけるのが料理上手への道。手がその料理を覚えるまで、最低3回は真剣につくりましょう。アレンジは、そのあとから」



    〈料理/瀬尾幸子 撮影/萬田康文 取材・文/河合知子 スタイリスト/竹内万貴〉

    画像: 常識を見直せば、料理がよりシンプルに

    瀬尾幸子(せお・ゆきこ)
    料理研究家。素材の味をうまく引き出し、少ない手間と調味料で完成する、味わい深く体にやさしい家庭料理を提案。調理の「なぜ?」に明快かつ科学的に答え、幅広い層に支持されている。著書に『みそ汁はおかずです』(学研プラス)など。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



    This article is a sponsored article by
    ''.