(『天然生活』2018年5月号掲載)
ぜんまいの特徴
おいしい時期:3~5月
生はほとんど流通せず、あく抜きして乾燥させたもの、水煮したものが多く出まわっている。乾燥させると、食感も風味も上がる。
※「おいしい時期」は、その年の気温や天候、地域などによって前後します。また、促成栽培ものは、時期が早くなります。
ぜんまいのおいしい調理法と下ごしらえの仕方
名前は知っているけれど、どう扱うか、どう食べるかが、わからない。そんな声におこたえして、下ごしらえの基本とおすすめの調理法などを紹介します。
調理法
生は入手困難なので、乾燥をもどして使う。乾燥させたものは、生よりも風味が増して、よりおいしく味わえる。佃煮、おひたし、ごまあえ、煮もの、ナムルなど。
もどし方
1 乾燥ぜんまいは、さっと水洗いし、鍋に入れてひたひたの水を注ぐ。弱火にかけ、煮立つ寸前で火を止める。沸騰させると、やわらかくなりすぎて風味が落ちる。
2 そのままひと晩おき、水を替え、さらに半日(5〜6時間)おいて、さらに水を替える。これを3〜4回、水に茶色がなくなるまで繰り返す(約2日かかる)。
保存方法
乾燥の状態なら、2〜3年、常温で保存可。下ごしらえ済みのものは、水を張った保存容器に入れ、水を毎日取り替えれば約1週間冷蔵保存可。
ぜんまいを使ったおいしいレシピ
ぜんまいのカッテージチーズあえのつくり方
甘じょっぱく煮たぜんまいに、カッテージチーズのさわやかさをまとわせて。
材料(4人分)
● ぜんまい(乾燥ぜんまいをもどしたもの) | 100g |
● カッテージチーズ | 100g |
● 練りごま | 大さじ1 |
● A | |
・だし汁 | 1/4カップ |
・みりん | 大さじ2 |
・薄口しょうゆ | 大さじ1 |
・砂糖 | 小さじ1/4 |
● アーモンドスライス | 5g |
つくり方
1 小さめの鍋にAとぜんまいを入れ、弱火で5分ほど煮る。そのまま粗熱を取り、ざるにあげて水けをきって、4cm長さに切る。
2 ボウルにカッテージチーズと練りごまを入れ、1を加えてあえる。
3 アーモンドスライスを加えて全体をざっくり混ぜる。
〈取材・文/福山雅美 イラスト/はまだなぎさ〉
白戸啓子(しらと・けいこ)
2005年に立ち上げた、野菜に特化した料理サロン「野菜の食卓」主宰。2008年から「伝統野菜プロジェクト」のメンバーとして、出身地である青森をはじめ東北地方や山間部に残る伝統野菜や料理、暮らしの知恵を現代に活かす活動を長く続ける。2013年に野菜のおすそ分けのバッグの本『新聞で作るナチュラルエコバッグ』(自由国民社)を上梓。ワークショップを都内で定期開催する。2020年に埼玉県ときがわ町の山間部に移住し、地元の採れたて野菜と向き合う生活をスタート。http://vegefull.com/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです