(『季節の不調が必ずラク~になる本』より)
花粉症って治ります
春は花粉症がつらくて、お花見どころか外に出るのもイヤ。一方で、飛び散る花粉をものともしない元気な人たち。
もちろん生まれ持った体質はありますが、東洋医学では、体の中に「内因(ないいん)」という生活習慣で蓄積された発症の「きっかけ」がどれだけあるかで、症状が左右されると考えます。
もちろんどんなに健康な人でも、病気になるときはなるものです。けれど「内因」をできるだけ減らし、自分のバリア機能を高めることができれば、花粉に過剰に反応しない体をつくることができるのです。
ここでは、花粉症の時季、毎日の食生活で、意識して食べるとよいものを紹介します。暮らしの養生と並行して、以下の食材を積極的に食べると、花粉症がぐ~んと改善するはずです。
毎日のごはんで実践! 超お手軽「花粉症改善法」
とにかく葉野菜
花粉症の対策として、花粉をためない=解毒力をアップすることがとても大切です。
体の中で解毒を担当する臓器は「肝」、その「肝」の働きを助けてくれるのが「緑」の野菜と言われています。
特にせりは、薬膳的な効能が「清熱利湿(せいねつりしつ=こもった熱を取り、水分代謝をよくする)」と、花粉症には最適の野菜。
菜の花も解毒、消腫(しょうしゅ=腫れ物を消散させる)、通便(お通じをよくする)などの効果があるので、おすすめです。
胃腸の調子を整えるキャベツは、身近で手に入りやすいので、コンスタントに食べるようにしましょう。
いろんな種類を、できるだけたっぷりの量を食べることを意識してください。
胃も温まる汁物に
みそ汁やスープなどにすると、体も温まり、消化もしやすくなります。鍋料理にするのもおすすめ。
生よりも加熱して食べる
生のサラダで食べるより、ゆでるなど加熱して食べるようにして。かさも減るので量も食べられます。
いろんな葉野菜を合わせて
菜の花、からし菜、かぶ菜、せり、キャベツなど複数の葉野菜をまとめてゆで、一緒に食べるのも◎。
カット野菜を活用しよう
疲れているときは、カット野菜や冷凍野菜も積極的に活用を。余りも出ず便利です。
症状がラクになる「花粉症ごはん」
キャベツのオイル焼き
花粉症の時季にぴったりなおかずを紹介します。素材には火を入れて、優しい味つけにするのがポイントです。
春の肝臓ケアに欠かせない素材・キャベツ。アンチョビをアクセントに加えたり、玉ねぎやきのこと一緒に焼いても。
材料(2人分)
● キャベツ | 1/4玉 |
● オリーブオイル | 大さじ2 |
● 塩 | 小さじ1 |
つくり方
1 キャベツは 4~6等分のくし形切りにする。耐熱容器に入れ、オリーブオイルを回しかけ、塩をふる。
2 温めておいたオーブントースターまたはグリルに1を入れ、表面に少し焦げ目がつくまで焼く。
胃の粘膜を保護・再生してくれるキャベツは春に重点的に食べたい素材。胃がもやっとしたり、消化不良のときには、たくさん食べて。
当記事は『季節の不調が必ずラク~になる本』(文化出版局)からの抜粋です
【受付終了】瀬戸佳子さんの著書
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〈調理・撮影/瀬戸佳子 イラスト/あおむろひろゆき〉
瀬戸佳子(せと・よしこ)
国際中医薬膳師。登録販売者。早稲田大学理工学部卒、同大学院理工学研究科修了。北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)薬膳科卒業。会社員を経て、東京・青山の「源保堂鍼灸院」併設の薬戸金堂で、漢方相談を行いながら東洋医学に基づいた食養生のアドバイスを行う。雑誌やwebの取材、セミナーの講演などでも幅広く活躍。初めての著書『1週間で必ず体がラクになる お手軽気血ごはん』(文化出版局)が、働く女性たちの間で話題に。
源保堂鍼灸院・薬戸金堂
https://genpoudou.com/
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春は花粉症がつらくて、お花見どころか外に出るのもイヤ。梅雨は体が重くて、なんだかやる気が出ないし、夏は暑くて暑くてしかたがないのに、クーラーで冷えてつらい。寒くなれば、インフルエンザやカゼにかかるのが怖くて……。そんな季節の不安ばかりで、1年を過ごしていないでしょうか。
もちろん生まれ持った体質はありますが、どうメンテナンスしていくかによって症状はガラリと変わります。季節の養生は自分の体を大切に扱うメンテナンスの第一歩。「今日からちょっと取り入れてみよう」「今シーズンこれだけやってみよう」と気軽に試せる簡単な方法を紹介します。