• 東京・松陰神社前にあったカフェ「カフェロッタ」は、2021年9月、20年の歴史に幕を閉じました。店主の桜井かおりさんは、どんなときでも“楽しみ”を見つけるのが得意です。さて、今日はどんな“楽しみ”が見つかるでしょうか。今回は子育てを終えた夫婦の時間について。

    結婚25年、喧嘩もしたけど、いまは仲良し

    “楽しみは見つけるもの”というテーマからはずれちゃうけど今回は夫婦の話をちょこっと。

    画像: 旧軽井沢音羽の森で結婚式をあげました。ふたりとも髪の毛がフサフサ黒々〜

    旧軽井沢音羽の森で結婚式をあげました。ふたりとも髪の毛がフサフサ黒々〜

    結婚して25年、昨年銀婚式を迎えました。「かおりさんとこ夫婦仲良しだね〜」とよく言われるけど、もっちろんそんな仲がいい時ばかりではありませんでした。みなさんもきっとそうですよね〜。

    夫婦ゲンカの回数は少ないかもしれません、でもそれは夫婦ともにカフェを経営していて一緒にいる時間が少なかったから。1日平均いっしょの空間にいる時間は30分。その30分の間に夫はお風呂に入ったりもするから会話時間となると15分あるかないか。

    そんな短時間のなかでも昔は年1? 年2? ペースで大げんかをしてたなぁ。原因は子育てについてだったような?

    うちは共働きなのにワンオペなのが気に食わず、時々大爆発(わたしがね)。

    夫から喧嘩を売ってきたこともなければ、怒られたこともない。

    沸点がないような穏やかな夫は、言い返すことはなくて、なんならコックリコックリと寝だす始末。それがまた、気に食わなくて。

    今だから言いますとプチ家出も二度三度やりました。でもこれはまったく効果なしだったな。「どうせすぐ帰ってくるよママ」ってバレバレで。

    ようやく一緒にいろいろ楽しめるように

    大喧嘩も幾度かしてきたけど最近の私たちはというと、とっても仲良しです。

    まず、25年も一緒にいるとお互いの取扱説明書を読み終えてます。そして、一番の原因だったと思われる子育ても終わった。

    そして何よりお互いが歳をとり老夫婦の域になったことが大きいと思います。お互いが想いを言葉にして労わるようになりました。

    カフェロッタが閉店してわたしの家時間が増えて、共働きなのになんで私ばっかり毎日こんなにバタバタ忙しいのよ〜! というストレスもなくなったことも大きいかな。

    コロナ禍で一緒に家でウイスキーをカランコロン呑みながら、映画を観たりYouTubeを観たり。

    ずっと仕事仕事で一緒に何かを楽しむってことを全くしてこなかった夫婦が、最近は一緒の時間を楽しめるように。

    普通の時間が穏やかで楽しい

    ふたりでトンカツを食べに行ったり、スーパーに買い物に行ったり、近所に呑みに行ったり。

    画像1: 普通の時間が穏やかで楽しい
    画像: トンカツ大好き! 最近は「またトンカツ食べたいの?」って言われちゃう

    トンカツ大好き! 最近は「またトンカツ食べたいの?」って言われちゃう

    今はその普通の時間が穏やかで楽しいのです。「たのしいねー」「たのしいねー」って伝えています。あまり表現をしない夫ですが、まんざらでもない様子。

    相手にしあわせにしてほしいと期待することをやめたら気持ちがすーっと楽になりました。

    そう、しあわせは自分でつかむもの!

    画像: いくつになっても手をつないで歩こうね!

    いくつになっても手をつないで歩こうね!

    目下の企みは元気に歩けるうちにふたりの好きなパリやロンドンにもう一度いっしょに行きたいな。できれば、ちょっとながーくね。

    読んでくださって、ありがとー!



    画像2: 普通の時間が穏やかで楽しい

    桜井かおり(さくらい・かおり)

    文筆家。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「CUDDLYBROWN」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。心のこもった接客に、全国からお客様が足を運び、お客様から相談やお手紙をもらうことも多かったそう。「カフェロッタ」は2021年9月末に建物老朽化のため、惜しまれつつ閉店。いまは、文筆業や、買い付けなどを行う。初の著書『カフェロッタのことと、わたしのこと』(旭屋出版)が好評発売中。

    インスタグラム:@kaorilotta



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