• これから先の人生を健やかに過ごすためにも、料理の塩分を意識してみませんか? 料理研究家の藤井恵さんは、低塩料理は薄味と思われがちですが、酸味や香り、香ばしさを生かせば十分においしくなりるといいます。そんな藤井さんの著書『塩分ひかえめでもとびきりおいしいレシピ』から、雑穀入りカラフルサラダを紹介します。

    雑穀入りカラフルサラダのつくり方

    1人分361kcal 塩分0.8g

    プチプチ食感が楽しい、食べごたえ満点のパワーサラダ。雑穀は食物繊維をはじめ、塩分排出に役立つ成分も豊富です。

    材料(2人分)

    ● 雑穀1/2カップ
    ● トマト1個
    ● ゆで卵2個
    ● アボカド1個
    A
    ● 白ワインビネガー大さじ1・1/2~2
    ● 玉ねぎ(すりおろす)大さじ1/2
    B
    ● オリーブオイル小さじ2
    ● 塩小さじ1/5
    ● こしょう少し

    つくり方

    1 雑穀は洗って30分浸水させる。水気をきってたっぷりの熱湯で15分ゆで、ザルに上げる。トマトはヘタを除いてひと口大に切る。ゆで卵は4等分に切る。アボカドは種と皮を除いてひと口大に切る。

    2 ボウルにを入れて10分おき、を加えて混ぜる。

    3 21の雑穀を加えてあえる。器に1 のトマト、ゆで卵、アボカドとともに盛り、全体をよく混ぜていただく。

    適塩ポイント

    画像1: 適塩ポイント

    具材には雑穀、トマト、ゆで卵、アボカドなどのうま味食材を使うと香りをつけるだけでお
    いしく食べられる。

    画像2: 適塩ポイント
    画像3: 適塩ポイント

    白ワインビネガーにおろし玉ねぎを加えて香りとうま味をプラス。これをベースにドレッシングをつくって雑穀を加えてあえ、野菜などの具材をからめて食べれば塩のとりすぎが防げる。

    適塩クッキングのルール

    塩分をひかえてもおいしく食べるためには、調味料の使い方や調理法などにちょっとした工夫が必要です。まずは基本ルールを覚えて、できることから取り組んでみましょう。

    1 調味料はきちんと量る

    調味料は、目分量だとつい多めに使いがち。適塩に慣れるためにも、まずはきちんと量って、レシピどおりにつくってみてください。計量スプーンで量る場合、粉状の調味料はさっとすくってヘラですりきり、しょうゆなどの液体の調味料は表面張力でやや盛り上がるくらいまでが1杯です。

    2 余分な塩を使用しない

    肉や魚の下味には塩を使用せず、こしょうや酒などだけにしましょう。そうして味つけを表面に集中させたり、調理の最後に味つけするなどの工夫をすれば、十分満足できる味に。野菜やパスタをゆでる際に加える塩も、塩分過多になる原因。野菜はたっぷりの湯でゆでれば色よく仕上がります。

    3 調味料や食品の隠れ塩分に注意

    塩やしょうゆ、みそに塩分が多いことは想像できますが、それ以外にも塩分の多い調味料があります。たとえば、豆板醤はしょうゆやみそよりも高塩分。オイスタソース、ウスターソース、トマトケチャップなどにも塩分が比較的多く含まれているので、辛味をつけたいときは豆板醤の代わりに赤唐辛子を、トマトケチャップの代わりにトマトペーストを活用するなどして、上手に塩分を抑える工夫を。

    同様に、肉や魚の加工品、漬物類、パンなどもそれ自体に塩分を含むので、とりすぎに注意しましょう。

    4 酸味を上手に活用する

    酢は塩分ゼロ。しかも、血圧や血中総コレステロール値を下げる働きがあるなど、健康な体づくりにも役立つ調味料です。また、酢の酸味は塩分を引き立たせるほか、料理全体の味に深みをもたらす効果もあるので積極的に活用を。レモンやゆず、すだちなどかんきつ類の酸味も上手に使いましょう。

    5 天然だしや素材のうま味を味方につける

    かつお節や昆布、干ししいたけ、桜えびなどのだしのうま味を生かすと、薄味でも風味豊かな味わいに。素材のもち味も引き立ちます。また、イノシン酸を多く含むかつお節とグルタミン酸を多く含む昆布など、異なるうま味を組み合わせると、相乗効果でより強いうま味が生まれます。なお、市販の顆粒だしには塩分が含まれているので、だしは天然素材でとることも、塩分をひかえるための鉄則です。

    6 香辛料や香味野菜で味にアクセントを

    塩味だけが、「味」ではありません。唐辛子やこしょう、山椒などの香辛料のピリッとした刺激を生かせば、塩分ひかえめでも味にアクセントがついて、物足りなさを感じません。しょうがやねぎ、にんにく、ハーブなどの香りを活用するのもおすすめです。

    7 少ない塩分でも満足できる調理法を知る

    調理法を工夫することで、少ない塩分を有効に使って満足度を高めることができます。たとえば、ごま油やオリーブオイルなど、フレーバーのある油を使うのもひとつの手。焼き目をつけたり、カリッと炒ったくるみやごまであえるなど、香ばしさをプラスするのも有効です。また、小麦粉をまぶしてから焼いたり、仕上げに水溶き片栗粉でとろみをつければ、味がからみやすくなって少ない調味料でもしっかりした味つけに感じられます。

    <監修/島田和幸 料理/藤井 恵 スタイリング/池水陽子 栄養計算/亰須 薫 撮影/山田耕司 取材・文/城石眞紀子>


    画像: 適塩クッキングのルール

    藤井 恵(ふじい・めぐみ)
    料理研究家、管理栄養士。雑誌、書籍、テレビなどで、簡単でおいしく、体にも優しい料理を日々を提案している。愛娘2人に15年つくり続けたお弁当のレシピも人気。著書に『身体に優しい長生きスープ』『プラスでおいしく! 鶏むね88レシピ』『2品同時にハイ!でき上がり 超速!レンチン弁当』(すべて扶桑社)など多数

    島田和幸(しまだ・かずゆき)
    新小山市民病院理事長・病院長、自治医科大学名誉教授。専門は循環器内科学、老年病学、高血圧の成因と治療、動脈硬化、血栓止血学、著書・監修書に『高血圧 自力で下げる!血圧対策の名医が教える 最新1分体操大全』(文響社)など

    * * *

    画像: 藤井恵さんの、塩分ひかえめでもとびきりおいしいレシピ|雑穀入りカラフルサラダ

    『適塩でごはん革命 塩分ひかえめでもとびきりおいしいレシピ』(藤井恵・著/島田和幸・監修)

    『適塩でごはん革命 塩分ひかえめでもとびきりおいしいレシピ』(扶桑社)|amazon.co.jp

    amazonで見る

    いつまでも元気で楽しく過ごすために、食事でとる塩分は気にしたいもの。この本では塩分をひかえてもおいしい料理ができる“適塩ポイント"とともに、78レシピを紹介。簡単でつくりやすく、ものたりなさも感じないまさに革命的な料理が満載です。



    This article is a sponsored article by
    ''.