おもてなしが好きだから、ほどほどにすっきり
洗面台に置かれた、かごは脱衣用。乱れ編みの美しいかごで、置いたままにしていても絵になります。コットンや綿棒は、辻和美さんのガラスの蓋物に。美しい道具を使って、定位置を決めれば、元に戻すだけですっきり整います。
さっと片づくように、石村さんが工夫するのは、おもてなし好きゆえ。
すっきりと整っていれば、いつでも気軽に友人が迎えられる。とはいえ、あまりピシッと整っていても、気を使わせてしまう。だから、“ほどほどにすっきりと”がちょうどいい。石村さんの、心づかいです。
工夫を重ねて自分もみんなも心地よく
取材にうかがった日も、私たちと話しながら、たちまちおいしいお昼ごはんをつくってくださって、感嘆!
とれたての淡竹を天ぷらにして、ぱらぱらっと海苔とお塩を。パスタと合わせたのは、山菜。素材を生かしたシンプルな料理の中に、意外な驚きがあって、食卓がわあっと盛り上がり、会話につながる。人と人をつなぐのが、本当にお上手です。
「いつも台所に立っていますねって、スタッフにも言われるの」と、石村さん。手を動かすのが好きだから、台所にも工夫がいっぱいです。
お米や茶葉をストックするのは、洗面台でも使う、ガラスの蓋物。温かみのあるフォルムと質感で、目にするたび、使うたび、しあわせな気持ちになります。
器やお箸を洗ったら、窓辺に置いて、しっかりと一晩乾かして。しまうのはそれから。大事に長く使う工夫です。
気を使わせずに心地よく過ごしてもらい、自分も、無理なく、楽しく。工夫することで、毎日が豊かになるのだと、あらためて実感しました。
つづきはぜひ、天然生活9月号にてお楽しみください!
(取材・文担当 宮下亜紀)
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<撮影/伊東俊介 編集/鈴木理恵 取材・文/宮下亜紀>
※ 石村由起子さんの記事「ほどほどに片づける工夫」は、『天然生活』2022年9月号、P.18~21に掲載されています