(『天然生活』2019年10月号 別冊付録掲載)
和朝食で、頼りになるのは、前の晩の持ち越しおかず
味噌汁、ぬか漬けと、発酵食が自然と献立に組み込まれるのが、和朝食のいいところ。
血糖値を急上昇させないよう、野菜や海藻類から食べ、ごはんは最後に食べるように気をつけているそう。タンパク質を積極的に摂ることも意識するようになりました。
「今日の献立は品数が多いバージョン。お魚、ぬか漬け、納豆だけ、ということもあります。材料を使いきりたいので、おかずを少量つくれなくて。そうすると、朝食分くらいは何かしら残るんです」
和朝食の朝ごはんの段取りと時間割
使う道具や洗いものは最小限に、調理に時間のかからない食材を活用して。工夫を重ねて、時間も手間もスリム化です。
和朝食の段取り1
根菜の味噌汁は前の晩に下ごしらえ
大根やにんじんなど火のとおりにくい具材のときは前の晩に下煮しておき、朝は味噌を溶くだけに。
「コンロがふたつしかないのに、朝の限られた時間、お味噌汁の鍋に占拠されてしまうのはもったいないです」
だしは、「やいづ善八」のだしパックで。煮出すだけで香り豊かなだしがとれて、重宝。これも時短にひと役買っている。
和朝食の段取り2
朝は干物で味つけいらず
焼き魚は朝食の定番。重宝するのは干物や西京漬けなど、味つけの必要がないタイプのもの。
「塩をふったり、しょうゆをかけたりなどの、調味の手間が省けます」
魚焼きグリルは「どうも信用しきれなくて、随時、焼き加減をチェックできるフライパンで焼きます」。一尾だと朝から多いので、半尾分でちょうどいいボリューム。
和朝食の段取り3
副菜は取り分けスタイルに
何品か並べるおかずを人数分に分けて用意していたら、食後のお皿洗いも大変。
中鉢に盛りつけて、それぞれが取り分けるスタイルに。その際、銘々の取り皿も割愛。焼き魚用皿のあいたスペースか、ごはんの上にのせてもらうようにしています。
「とにかく洗い物は一枚でも少なく。最小限になるように工夫しています」
冷凍うどんでチャチャッと朝食
おかずがない、時間がない、そんなときは、うどんだけですませることも。ツルッと簡単に食べられる、と家族にも好評。
冷凍うどんなら保存が利き、下ゆでが不要なので大助かり。市販のそばつゆでつくった汁にポンと入れて数分煮込むだけで完成です。
「簡単ごはんでも栄養は摂ってほしい」と、たっぷり野菜を入れるところは、やっぱり後藤さんです。
〈撮影/大森忠明 取材・文/鈴木麻子(fika)〉
後藤由紀子(ごとう・ゆきこ)
静岡・沼津で器と生活雑貨の店「hal(ハル)」を営む。著書に『私の愛するお店』『おとな時間を重ねる』(ともに扶桑社)などがある。YouTubeチャンネル『後藤由紀子と申します。』公開中。
インスタグラム:@halnumazu @gotoyukikodesu
voicy:https://voicy.jp/channel/2796
webサイト:http://hal2003.net/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです