(『天然生活』2020年12月号掲載)
田島礼子さんの冬支度
幼いころに目にしたさまざまな冬支度の光景
子どものころ、父親の仕事の都合で日本のさまざまな土地に住んでいたという田島さん。当時見た冬支度の光景のなかには、いまでも覚えているものがあります。
「福島に住んでいたころは、家の軒先に干し柿が吊るされていました。私が生まれる前、家族が赴任先で覚えたというキムチを、祖母や母が漬けていたことも。母方の祖母もさけをさばいて、いくらのしょうゆ漬けをつくっていました。いまより四季がはっきりしていて、冬が寒かったこともあるのでしょう。昔の人はたくさん冬支度をしていたんだなと思いますね」
田島さん自身は最近、冬の保存食づくりをあまりしていません。
「子どもたちが巣立ったいまは家族が少ないので、手間をかけて保存食を仕込んでも食べきれないと思って。でも今年は白菜漬けに挑戦してみようかと計画中。友人から簡単な方法を教わったので、いまから楽しみです」
田島礼子さんの冬支度
お気に入りの卓上カレンダーをセット
毎年、新しい年が来る前に買っているという「H.P.DECO」のハードカバーのダイアリー。手がけるアーティストが毎年替わるのも楽しみです。
「中の絵がとてもきれいなので、しまい込んでおくのがもったいなくて。ページを開いてデスクの上に立て、卓上カレンダーのように使っています」。お気に入りのアイテムを常に目に触れる場所に置くことで、空間がさらに心地よくなります。
田島礼子さんの冬支度
手袋と帽子を手に取りやすい場所に
手袋や帽子といった冬の小物が大好きな田島さん。大々的な衣替えをしない代わりに、こうした小物をすぐ取れる場所に移し替えます。帽子は玄関のラックにかけ、手袋は靴下と一緒にかごにまとめて入れて。
「とくに気に入っているのは、数十年前に姉がイギリスのお土産に買ってきてくれた『バーバリー』のベージュ色の手袋。色も肌触りも大好きで、ずっと使いつづけています」
田島礼子さんの冬支度
ベッドカバーを冬用に替える
毎朝、きちんとベッドメイキングをするのが日課。ベッドカバーも冬仕様にします。「たとえば色は同じ白でも、夏はリネンなどの涼しげで軽やかな素材が活躍。寒い時季は、もっと厚手のたっぷりしたものにします」
ほかにも暖色のカバーや、色彩豊かなインドの刺し子布、カンタなどを気分に合わせて使っています。「寒くなると、クッションカバーもウール素材などに取り替えます」
* * *
〈撮影/馬場わかな 取材・文/蔦陽子〉
田島礼子(たじま・れいこ)
夫と6匹の猫と暮らす主婦。センスのある料理や盛りつけにファンが多い。猫との生活を記録したインスタグラムも人気。
インスタグラム:@reiko_withcats
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです