(『SCRAPBOOK 私を作る愛しい日常』より)
真っ直ぐを知っていれば、ゆがんでいる自分に気がつく
先生!
自分の体が自分じゃないみたいで、背中に何か張りついているようで、全く力が出ませんと、鍼灸院に駆け込んで自分の状態を説明するも、ふむふむそんなに悪くないけどねって言われたりする訳です。
わかってもらえないもどかしさに、体験スーツみたいなものがあって、この不調をそっくり体験してもらえたらいいのにと真剣に思っていました。
そして先生は最後に一言、元気で調子がいいときの記憶がしっかりある人なんだね、と。物事がうまく進まないとき、違和感を感じる人が寄ってくるとき、その原因が自分の体のゆがみのせいかもしれないと考えたことはありますか?
この3年ほど通っているパーソナルトレーナーの方に体のゆがみを整えてもらいながら、不必要なものを跳ね返すことができるしっかりした筋力をつけることがどれほど大切か教えていただきました。
体は正直です。体の硬さや癖のせいにしていましたが、できなかったことができるようになる感動を体験すると、年齢にかかわらずそれなりに整えることは可能だとわかってきます。
椅子から立ち上がる動作でさえ、正しくできていませんでした。せっかく正しく設計された体なのに、その使い方を間違ったまま強引に生きてきたのです。
いつもはできていることができないときは、必ずどこかが滞っています。
そしてストレスを感じやすい肝臓や腎臓が必ずシグナルを出してくれているのです。
当たり前と思っている呼吸さえ、鼻でしっかり吸えていなくて、脳への酸素が足りていない。クヨクヨやる気が出ない原因を、自分で作り出していたりするのです。
真っ直ぐを知っていれば、ゆがんでいる自分に気がつくことができます。気持ちいい状態を記憶していれば、いろんな方法でそこに戻ることができると信じています。
私にとって自分の体はもちろん、住む家、仕事、人間関係も、ゆがみのない調和が取れた状態が理想です。ぜひとも自分に合った調整法を見つけてゆがみを取ってくださいね。
本記事は『SCRAPBOOK 私を作る愛しい日常』(清流出版)からの抜粋です
引田かおり(ひきた・かおり)
1958年目黒生まれの博多育ち。B型・射手座。2003年より吉祥寺でパン屋ダンディゾンとギャラリーフェブを経営。還暦すぎて自分の好きとワクワクを最優先。娘一家との二世帯暮らしを楽しんでいる。著書に『「どっちでもいい」をやめてみる』(ポプラ社)『青空 そよかぜ 深呼吸』(大和書房)他多数。近著『SCRAPBOOK 私を作る愛しい日常』(清流出版)が好評発売中。
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