• 東京・松陰神社前にあったカフェ「カフェロッタ」は、2021年9月、20年の歴史に幕を閉じました。店主の桜井かおりさんは、どんなときでも“楽しみ”を見つけるのが得意です。さて、今日はどんな“楽しみ”が見つかるでしょうか。今回は「もったいない」についてのお話。

    気になっていた棚を見直したら、お宝発見

    年内最後の大きな仕事を終えた途端気が抜けちゃったのでしょうか、何年ぶりかに風邪をひいてしまいました。

    出かけることもできなかったので「今だ!」とずっと気になっていた棚、引き出しの中身を見直しました。すると『もったいなくて仕舞い込んでいたもの』があるわ、あるわ。

    そのほとんどを存在すら忘れていました。

    購入金額が高かったからもったいなくて使えず何年も箱に入れたままのバッグ。

    素適ないただきもの。

    旅先での自分への土産。などなど。

    画像: たしか……このハンカチは……10年以上前に夫とベトナムに旅した時の友人たちへのお土産の残り物。コーラルピンクがなんてかわいいの♡ カゴにふわりとのせて使おう

    たしか……このハンカチは……10年以上前に夫とベトナムに旅した時の友人たちへのお土産の残り物。コーラルピンクがなんてかわいいの♡ カゴにふわりとのせて使おう

    これらを久しぶりに手に取ると、こんな気分が上がる素適なものをわたしは使わずに仕舞い込んでいたのね。なんてもったいないことをしていたんだろうと反省。

    箱に入れたままクローゼットの奥の奥に大切に仕舞い込んでいたバッグは、20代前半OL時代に購入したCHANELのバッグ。わたしのファーストCHANELです。使わないままヴィンテージになっちゃったー。

    画像: これが私のファーストCHANEL♡ 20代でこのバッグを手にした時の私の思いは『いつかこのバッグが似合う女性になる!』でした

    これが私のファーストCHANEL♡ 20代でこのバッグを手にした時の私の思いは『いつかこのバッグが似合う女性になる!』でした

    これこそ、使うなら“今”ですよね。

    洋服ももったいないさんが邪魔をして購入した年は『あぁかわいいな〜』とハンガーにかけたまま眺めるだけ。

    次のシーズンになって『あ、この洋服着なくっちゃ!』とあわてて着だす。つまりいつもワンシーズン遅れ。

    現在83歳の母は、服を買ったら帰りの電車の中で値札を力ずく切って(歯を使うことも)すぐ着ちゃうタイプ。

    90歳になった父は、『おついたちさん』(月初)に新しい服をおろすタイプ。父似なのかしらね、わたし。

    2023年の抱負は「もったいないさん」からの卒業

    わたし決めました。来年からもったいないさんをやめます!

    もったいないこそもったいないですもんねー

    仕舞い込まず使って楽しむ。

    画像: 男性の友人から頂いたサンタ・マリア・ノヴェラのバーベナソープ。パッケージが素敵で飾っていました。使ってみたらすごくいい! 使ってなんぼね

    男性の友人から頂いたサンタ・マリア・ノヴェラのバーベナソープ。パッケージが素敵で飾っていました。使ってみたらすごくいい! 使ってなんぼね

    おやつも、もったいないからとっとこうはもうやめます!

    いつも食べるのがもったいなくて賞味期限ギリギリまで隠してとっといちゃっていたからね。

    読んでくださってありがとうございました。

    2023年もいっしょに楽しみを見つけていきましょう。



    画像: 2023年の抱負は「もったいないさん」からの卒業

    桜井かおり(さくらい・かおり)

    文筆家。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「CUDDLYBROWN」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。心のこもった接客に、全国からお客様が足を運び、お客様から相談やお手紙をもらうことも多かったそう。「カフェロッタ」は2021年9月末に建物老朽化のため、惜しまれつつ閉店。いまは、文筆業や、買い付けなどを行う。著書に『カフェロッタのことと、わたしのこと』(旭屋出版)、『愛してやまないカフェロッタのことと、わたしのこと』(旭屋出版)がある。

    インスタグラム:@kaorilotta

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    『愛してやまないカフェロッタのことと、わたしのこと』(桜井かおり・著/旭屋出版)|amazon.co.jp

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