• テレビ番組を中心に、スタイリストとして活躍する西ゆり子さん。70代になってからは、鮮やかな明るい色の服を着るようになったといいます。色のパワーを大切にしている西さんに、お気に入りのコーディネートや明るい色を取り入れるコツを教えていただきました。
    (『Life Closet』より)

    明るいカラーで年齢に負けない

    鮮やかなブルー、グリーン、黄色など、70代になってから、明るい色の服を着るようになりました。色の力って、本当に不思議です。どんな色の服を着ているかで、その日の気分がガラッと変わってしまうから。

    実際に、私にもこんな経験がありました。50代の約2年間、暗い色の服だけを着て過ごしてみたのです。そうしたら、仕事に対するヤル気だけでなく、生きる気力までどんどんうせていってしまって…。色のパワーをあなどってはいけないと、身をもって実感させられました。

    エネルギーがありあまっている若い人ならいいけれど、体力や気力が衰えていく年齢になった自分が、毎日暗い色の服を着ているのは危険だと。それ以来、努めて明るい色の服を着るようにしています。

    画像: オレンジ×パープルの派手な組み合わせも、ベルトの赤がしっかりつないでくれます。

    オレンジ×パープルの派手な組み合わせも、ベルトの赤がしっかりつないでくれます。

    ここぞというときのテーマカラーは黄色

    ちなみに、ここぞというときの私のテーマカラーは黄色です。洋服でもバッグでも、どの色にしようかと迷ったときは必ず黄色を選びます。

    気学で言うところの五黄土星の生まれだからというのもひとつの理由ですが、黄色の服を着ると顔つきが明るく見えて、「西さん、いつも楽しそうですね」と、周囲の人たちの気持ちまで明るくしてくれるから。

    私が明るい色の服を着ることで、周りの人までハッピーになれるなら、こんなに素敵なことはありません。ピンクでもブルーでも、「どんとこい!」です。

    画像: 大好きなイエローのレインコートを羽織って。足元の真っ青な靴下がよく映えて元気が出ます。

    大好きなイエローのレインコートを羽織って。足元の真っ青な靴下がよく映えて元気が出ます。

    気分が落ち込んでいるときは靴下に明るさを取り入れて

    画像: 気分が落ち込んでいるときは靴下に明るさを取り入れて

    毎朝、その日の気分で服を決める私ですが、どうしても気分が落ち込んで明るい色の服を選べない日もあります。とくに顔の近くに明るい色を持ってくると、色にあてられてしまうことも。そんな日は靴下を明るいものにすると、ちょうどいい距離感になります。


    ※ 本記事は『Life Closet』(扶桑社)からの抜粋です

    〈撮影/山川修一、山田耕司〉


    西 ゆり子(にし・ゆりこ)

    1950年生まれ、スタイリスト。雑誌や広告のスタイリングを手がけたのち、テレビ番組におけるスタイリストの草分け的存在となる。これまで担当した作品は『電車男』『のだめカンタービレ』『セカンドバージン』『リーガル・ハイ』『ファーストクラス』『家売るオンナの逆襲』『時効警察』『七人の秘書』等、およそ200作品。2019年度、「日本女性放送者懇談会50周年特別賞」を受賞。著書に『ドラマスタイリストという仕事 ファッションで役柄をつくるプロフェッショナル』(光文社刊)、『ドラマスタイリスト西ゆり子の服を変えれば、人生が変わる』(主婦と生活社刊)

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    『Life Closet』(扶桑社・刊)

    『Life Closet』(扶桑社・刊)

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    70代の現役スタイリストとして活躍する西ゆり子、初のフォトエッセイ。 幼いころから今に至るまでの服へのこだわりや、服を選ぶときの考え方、人生の喜びや悲しみとともにあった服のことなど、「服」と「生き方」にフォーカスした44篇を収録。

    今日着る服は、今日選ぶ。それが私のやり方です。朝起きて、雨がしとしと降っていたら、水たまりなど気にせずに雨を楽しめる装いで出かけたい。――また、真っ青に晴れ渡った空に爽やかな風が吹いている日は、自然と新しい服を着たくなります。どこかに飛んでいきたいと感じるような風になびくデザインで、陽の光に映える色の服を着て出かければ、一日中、ワクワクして過ごすことができると思うから。(本文より)



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