（『天然生活』2021年11月号掲載）
常識にとらわれず、楽チンとおいしさを両立
料理家の枝元なほみさんは、いつだって研究熱心。新しいつくり方を思いついたらすぐに試し、従来の方法にはこだわりません。
「定番料理っていうと、かえって難しそうで身構えちゃうかも。でもこれは〝わが家の〞定番だから、いつものように自由につくってみました」と、ほがらかに笑います。
今回は、ごはんをつくる人の利便性や手軽さを尊重しながら、それぞれの料理にふさわしい加熱と味つけのコツを教えてくれました。
ミートローフのつくり方
家族のお祝いごとにもぴったりな、ごちそう感あふれる肉料理。ひき肉の半量を先に炒めることで焼き縮みを防ぎ、時短で完成します。
材料（6人分）
| ● 合いびき肉 | 800g |
| ● 玉ねぎ | 1/2個 |
| ● にんじん | 小1本 |
| ● しめじ | 1パック |
| ● にんにく | 1片 |
| ● A | |
| ・ケチャップ | 大さじ4 |
| ・中濃ソース | 大さじ3 |
| ・粗挽きこしょう、ナツメグ | 各少々 |
| ● サラダ油 | 大さじ1と1/2 |
| ● 卵 | 1個 |
| ● パン粉 | 1カップ |
| ● 塩、オリーブオイル | 各少々 |
| 〈付け合わせ〉 | |
| ・玉ねぎ（小） | 3個 |
| ・アスパラガス | 6本 |
| ・マッシュルーム | 10個 |
| 〈ソース〉 | |
| ・トマト（さいの目切り） | 小1個（100g）分 |
| ・トマトケチャップ | 大さじ3 |
| ・粒マスタード | 大さじ3 |
| ・タバスコ | 適量 |
つくり方
１ 玉ねぎ、にんじん、しめじ、にんにくはそれぞれみじん切りにする。付け合わせの玉ねぎは縦4等分、アスパラガスは根元の皮をむき食べやすい大きさに切る。
２ フライパンにサラダ油とにんにくを入れて中火で熱し、香りが立ったら玉ねぎ、にんじん、しめじの順に入れて炒め合わせる。野菜がしんなりとしてきたら、合いびき肉の半量を入れて火を強め、ほぐしながら炒める。肉の色が変わったらAを加えて混ぜ、水分を飛ばしながら煮詰めてボウルにとる。
３ ２が冷めたら、残りのひき肉と卵、パン粉を加えて混ぜる。オーブンの天板にオーブンシートを敷いて生地をのせ、なまこ形に整える。190℃に予熱したオーブンで20～25分焼き、いったん取り出してミートローフの周りに付け合わせの野菜を並べる。野菜に塩をふり、オリーブオイルをまわしかける。オーブンの温度を180℃にし、さらに20分焼く。
４ 粗熱が取れたら食べやすい大きさに切って野菜とともに盛る。ソースの材料を混ぜ合わせて添える。
小さな工夫
ひき肉の半量を野菜と炒めて下味をつけておくと、より深い味わいに。
〈撮影／竹内章雄 取材・文／河合知子〉
枝元なほみ（えだもと・なほみ）
劇団員を経て料理研究家に。飾らない料理と人柄にファンが多い。農業生産者を応援する「チームむかご」、フードロスと雇用問題の解決に取り組む「夜のパン屋さん」など社会貢献活動に尽力している。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
