• 料理応援家の本多理恵子さんは50代。子どもも大きくなり、ひとりの時間も増えたといいます。ひとり時間はは自分だけの時間。自分を甘やかしながら、うまく手を抜き、息を抜き、無理なく、ちょうどよくでいきましょう。心と体が元気でいるための、食や暮らしにまつわるエッセイ。今回は、ひとりごはんの汁問題のお話。

    ひとりごはん、簡単に食べたいけれど、健康も気になる

    子供の手が離れたり、それぞれ独立したり……。ひとりでご飯を食べる機会が増えました。

    しかし消化機能も低下しているからでしょうか?

    3食しっかり食べることも少なくなり、自分ひとりなら適当にすませてしまおうと思うことが多くなりました。

    しかし、この先も健康で暮らしていくために「食」はとても重要であることに変わりはありません。

    そこで最近は汁物に野菜を多めに入れていただくようにしています。

    画像: ひとりごはん、簡単に食べたいけれど、健康も気になる

    野菜は生で冷たいものをいただくより汁物に入れたほうが食べやすく、必要量も摂取できると思ったからです。たまに「具沢山の汁」だけで1食にすることもあります。

    また、味噌は発酵食品なので「これはカラダにいい!」と、偏りがちなひとりごはんの罪悪感が少しだけ軽減できるのも嬉しいポイントです。

    美味しさと手間のちょうどいいを探りながら

    しかしここで勃発するのが、「ひとり分の汁物の調理が意外と面倒」問題です。

    家族の分を作る時は「いつもの鍋にこれくらい」と、計量せず目分量で作ることができましたが、ひとり分となると単純に総量が減ってとても作りづらいのです。

    そうした思いから、少し多めに作って2、3日で食べきるようにしてみました。

    画像: 美味しさと手間のちょうどいいを探りながら

    味噌汁は出来たてが美味しい! とは思いますが、日々自分のために食べ繋いでいくためには「手抜き」や「簡略化」も必要だと思っています。

    ぜひ、野菜たっぷりの味噌汁を多めにつくり、アレンジを楽しみながら食べ繋いでください。

    うどんやお餅を入れてボリュームアップしたり、どうしても余ったらカレーにして食べきってしまいます。

    そんな私の「少し多めの汁物ライフ」は、自分が好きなように食べ続ける楽しみにもなっています。



    本多理恵子(ほんだ・りえこ)

    料理応援家。1冊目の著書『料理が苦痛だ』(自由国民社)で2018年料理本大賞エッセイ部門を受賞。鎌倉のアトリエで「見るだけ料理教室」を主宰し、全国から累計13000人以上が参加する人気料理教室に。「ときには料理をやめていい」「面倒なことはしない」と、料理をメンタル面からサポートする考え方が人気を集め、各種メディアにも多く出演。著書に『ようこそ「料理が苦痛」な人の料理教室へ 』(KADOKAWA)、『おもてなしが疲れる: いつもの料理で人を招く』(平凡社)、『めんどくさいがなくなる「明日ラク」レシピ!』(清流出版)、『ごはんづくりの絶望に寄り添うレシピ』(エムディエヌコーポレーション)がある。 11月に7冊目の著書『50歳からのひとりごはん』(集英社)が発売になったばかり。

    インスタグラム:@cafe.rietta

    CafeRietta(料理教室)
    https://rietta.me/

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