(『天然生活』2022年6月号掲載)
グレイヘアに移行する
グレイヘアへの移行はブリーチを使う方法もありますが、時間をかけて地毛に戻していくほうが頭皮や髪に負担がありません。
移行期になじむ髪形やカラーを提案してくれるサロンに相談するほか、白髪と染めた部分の境目が目立たないようにヘアカラートリートメントで染めながら、白髪が伸びきるまでセルフケアするのがおすすめです。
グレイヘア、ここが気になる
Q 切り替えるタイミングに迷います。
A 子どもが大きくなってから、も目安に。
家族や周りの目が気になる人は、子どもがある程度大きくなってから、または法事など多くの人に会う機会がないタイミングでデビューしてみては。
必要なときは、ヘアカラートリートメントで一時的に黒髪に戻すことも可能です。
Q グレイヘアって楽なんですよね?
A ケアをしないと一気に老け込む可能性が。
グレイヘアで重要なのが黄ばみケア。サロンでの定期的なケアや専用シャンプーで日々黄ばみを抑えることが大切です。
また白髪はつやがなく、うねりやすい髪質。“やまんば”にならないようにトリートメントでしっかり保湿を。
Q グレイヘアにおすすめの髪形は?
A ふんわりしやすいショートやパーマが◎
グレイヘアはある程度ボリューム感がないと貧相に。
マッシュショートやグラデーションの入ったショート、パーマヘアはボリュームを出しやすくおすすめです。
装いは明るい色や上質な素材を意識し、メイクはしっかりめが映えます。
移行の仕方
準備するもの
● ヘアカラートリートメント適量
● 使い切り手袋1セット
● ヘアカラー用のハケ(ミディアム以上の場合)
● 水スプレー
● シャワーキャップ(温熱効果のあるアルミ製が◎)
● ラップ
おすすめヘアカラートリートメント
ボタニコートカラー トリートメントex
色持ちがよく、退色してもきれいな仕上がり。
天然精油の香りで使いやすく、カラーブースターの併用で発色がより鮮やかに。
レフィーネ ヘッドスパ トリートメントカラー
刺激の強い染料や浸透剤不使用。潤いを与えながら10分ほどで深い色づきに。
チャーガエキスが髪のコシやふんわり感を演出。
染めてみましょう
低刺激の染料で髪の表面だけを色づけするカラートリートメントは、頭皮と髪を傷めません。
乾いた髪に塗り込むことで色が入りやすくなります。
乾いた髪の全体に、軽く水スプレーをふきかけ、染める予定の場所を湿らせる(塗りやすくなる)。シャンプー後に染める場合は、しっかりタオルドライをすること。皿やラップなどの上に、先にカラートリートメントをたっぷりと出す。
カラートリートメントを塗り、塗り終わったら、しっかりと手でもみ込む。ラップをし、シャワーキャップをかぶる。頭皮や髪に熱が加わるとよく色が入るので、湯船に浸かりながら待つと、効果的。
10〜15分おき、シャワーで軽く流してから、好みのシャンプーでしっかりと洗い流す。
<監修/伊熊奈美 撮影/林 紘輝 取材・文/熊坂麻美 イラスト/ヤマグチカヨ>
伊熊奈美(いくま・なみ)
美容エディター、毛髪診断士 認定指導講師、毛髪技能士。美容全般のなかでも毛髪科学分野とヘアケアに精通。30代前半から白髪に悩み、ホームケアからサロンケアまであらゆる方法にトライしてきた。つややかな髪はケアの賜物。著書に『いい白髪ケア、やばい白髪ケア』(小学館)。インスタグラム@namiikuma_hairista
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです