健康を保つためにもおすすめしたいのが毎日湯船につかること。正しい入浴の基本を理解しておけば病気予防や免疫力アップはもちろん、心の安定も得られます。ぜひ、入浴タイムを上手に活用しましょう。今回は、温泉療法専門医の早坂信哉先生に、「冷えに効く入浴法」を聞きました。
(『天然生活』2022年12月号掲載)
(『天然生活』2022年12月号掲載)
冷えに効く入浴法
42℃以上の湯温で体温を急激に上げると、その分、体は早く元の体温に戻そうとして温かさが長続きしません。
冷え性の人こそ、38〜40℃のぬるめのお湯で、じっくりと体を温めることが大切です。
さらに冷え体質を改善したいなら、手と足に熱い湯と冷たい水を交互にあてる「温冷交代浴」を。
血管の収縮を促すことで血流がよくなり、冷えが改善します。
ややぬるめのお風呂にゆっくりつかる

38〜40℃のややぬるいお湯で、全身をしっかりと温める。体温がゆっくりと上昇する分、体温を元に戻そうとする働きも遅くなり、体の内側から温かい状態が長く続く。
シャワーは体を温めないので、湯船に入れないときは手浴や足浴を。手浴は洗面器に42℃の湯をため、10分ほど手首の上までつけます。
手足に湯と水を交互に3回ずつかける

冷え性の人は手足の末端の血流が滞っている。入浴時、手足に少し熱い湯(42℃)と冷たい水(30℃)を交互に30秒ずつかけるのを3回繰り返して血管を刺激し、冷え性改善に。
足浴も同様ですが、栓をした湯船で足浴をしながらシャワーを浴びるのが簡単です。
<監修/早坂信哉 イラスト/植松しんこ 取材・文/工藤千秋>
早坂信哉(はやさか・しんや)
温泉療法専門医。東京都市大学人間科学部学部長・教授。お風呂や温泉に関する医学的研究の第一人者。著書に『入浴は究極の疲労回復術』(山と渓谷社)など。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです