(『天然生活』2023年5月号掲載)
朝活準備
早寝早起き習慣の仕組みをつくる
朝活をしようと思ったら、まずは早起きする習慣を取り入れることから始めましょう。
そこで大事なのは、早起きは「根性」でするものではなく、「仕組み」をつくることで習慣にできるということです。
「やる気や意志の力で早起きをしようと思っても、長続きしません。1日の生活時間を朝にシフトしたタイムスケジュールを考えて、朝活の時間を確保することが続けるコツです」
また、いつの間にか早起きすること自体が目的になりがちですが、早起きはあくまでも「自分のための朝活」をするための手段。
早起きをして朝活がしやすくなるポイントを下で紹介していますので、自分に合う仕組みづくりの参考にしてください。
⚫︎ 早起きは目的ではなく手段
⚫︎ 睡眠時間を削らず生活時間を朝にシフト
⚫︎ 理想の朝時間をイメージ
早寝早起きの環境をつくる4カ条
1 睡眠時間を確保する
就寝時間を変えずに早起きしても睡眠不足になるだけ。
「人によって十分な睡眠時間の長さは違います。6時間、7時間、8時間など少しずつ睡眠時間を変えてみて、自分が一番楽な睡眠時間の長さを知っておきましょう」
自分に適した睡眠時間がわかったら、そこから逆算して就寝・起床時間を決めます。
夜寝つけない、朝が苦手という人は、前日の夜の食事や入浴時間を調整して眠りにつきやすくする、朝は太陽の光を浴びて起きるなどの工夫もあります。
2 自分のなりたい姿をイメージする
「早起きを続けるには、なんのために早起きをするのかを明確にイメージしておくことが大切です。そうしないと、早起きするだけで満足して終わってしまいます。早起きは“なりたい自分になる”ための手段であるということを忘れないようにしましょう」
目標が具体的なほど、理想に近づく過程が実感できます。
ダイエットなら、毎日の体重の変化や腹筋ができる回数が増えることで、手ごたえを感じられます。そんな小さな成功体験が続ける原動力になりますよ。
3 朝のルーティンを決める
貴重な朝の時間はできるだけむだを省いて、なるべく多くの朝活タイムを確保したいもの。そのためには朝のルーティンを決めて、考えなくても動けるように自動化しておきます。
「私は服のコーディネートを考える時間を省略するために、基本的に服はすべてワンピースです。白いTシャツにデニム、ストライプのシャツにはプリーツスカートなど、定番コーディネートを決めておくのもいいですね」
朝食のパターンを決めることも、すぐ取り入れられる自動化です。
4 ゆるくてOKの目標をもつ
「朝活をやろう! 」というときは、つい目標が高くなりがちです。
たとえばファイナンシャルプランナーの勉強をすると決めても、それができない日が続くとそのままフェイドアウトしてしまいがち。
「そうならないために、あらかじめ“松竹梅”の朝活メニューを用意しておくといいですね」
松はしっかり勉強、竹は時間がないから読書、梅は最もゆるい目標で新聞を読むだけなど、3段階くらいの目標をもつことで「できた」を増やすようにします。
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<監修/池田千恵 イラスト/清沢佳世 取材・文/工藤千秋>
池田千恵(いけだ・ちえ)
「朝6時」代表取締役社長。受験勉強や会社員時代の自身の成功体験をもとに、いまの自分を強みに変える「朝活」を広める活動をスタート。オンラインコミュニティ「朝キャリ」なども主宰。『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)ほか著書多数。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです