どんな収納が使いやすいかは、人それぞれ。自分らしく暮らす「李青」店主・鄭玲姫(チョンヨンヒ)さんの工夫を紹介します。今回は、手を動かして、暮らしのなかで生かす収納の工夫について伺いました。
(『天然生活』2021年10月号掲載)
(『天然生活』2021年10月号掲載)
手を動かして、生活のなかで工夫する
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
ていねいな仕事が昔から好き。「つくる大変さを思うと、上手下手にかかわらず、捨てられない」そう。
果物や麺類が入っていた木箱は墨汁を塗って小物入れに。黒くすることで、部屋になじませます。
手漉きの韓紙の切れ端も箱に集めて手紙や補修に活用。
「そうして手を動かして、生活のなかで工夫するのが楽しいんです。家にいる醍醐味ですね」
鄭玲姫さんの収納の工夫
知恵を使って、手を動かして、心地よく整える
手元にあるもので工夫し、暮らしのなかで生かすのが、鄭さんの楽しみ。
「木箱を墨で塗ったり、押しピンを白く塗ったり、なるべく簡単にできる楽しいことを」
木箱に墨汁を塗ってその場になじませる

木箱を墨汁で黒くし、コーヒーコーナーに。黒くすると主張がなくなり、すんなり場になじむ。
ヘラや菜箸を立てるのはマスタードの空きびんや鰊鉢。

日頃から店の献立や手紙を書くとき使う墨汁と筆で箱を塗り、乾かすだけ。奥は、韓紙を集めた箱。
風水を取り入れて統一感のあるコーナーづくり

南は赤、東はブルー、北は白、西は黄色。風水に基づく色でまとめてコーナーづくり。
ブルーは藍色の襖や刺し子の布で。吊るして収納するかごやひとところに集めたぬいぐるみが温かみを添える。

チェストの上は赤のコーナー、赤い本や絵の定位置に。
<撮影/伊藤 信 取材・文/宮下亜紀>
鄭玲姫(チョン・ヨンヒ)
京都にて、李朝喫茶「李青」を1998年創業。主婦としての経験を礎に、体を健やかにする韓国の食文化、手仕事のよさを伝える。2017年、「寺町 李青」開業。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです