(『天然生活』2022年6月号掲載)
板倉直子さんの衣替え
セレクトショップを営む仕事柄、洋服をため込みがちだったという板倉直子さん。おっくうな衣替えをなるべく簡単にしたくて思いついたのが、洋服棚をふたつ並べて使うこと。
春夏用、秋冬用と分けて、それぞれの棚にニットやカットソーを収め、通年中身はそのままに。クローゼットだけ、そのシーズンに着るシャツやスカート、アウターなどの掛けものに入れ替えます。
「我ながらいいアイデアでした。衣替えを始める春先や秋ごろは、気温が定まらない日も多いですよね。洋服をすっかり入れ替えていたときは、肌寒い日に、洗ったセーターを引っ張り出して、また洗う羽目になったりして。そうしたストレスもなくなりました」
入れ替えが手軽になった分、クローゼットの整理は毎回工夫を加えています。洋服を少しずつ減らし、実用重視のつめ込む収納から空間を生かした収納に。
さらにこの春夏の衣替えで、洋服をアイテム別から色別に並び替えました。
「私は色で洋服を決めることが多いので格段に選びやすくなり、毎朝気持ちがいいです。半年に一度、そのときの気分に合わせてクローゼットを使いやすく進化させることで、より愛情をもって洋服と向き合えるようになりました。これは大きな発見でしたね」
全体を把握して、よい状態を保つ。一目瞭然の洋服棚
板倉さんの衣替えをラクにしたのは、同じ形のふたつの洋服棚です。
春夏用、秋冬用と分けて収めることで、入れ替え不要。どこに何があるか把握しやすく、洋服選びもスムーズです。
カシミヤニットは布ケースに入れて
大切なカシミヤのニットはリネンのトラベルポーチに防虫剤と一緒にしまう。
「通気しながら、虫から守ってくれます」
ハイゲージのニットは立てて収納
重ねるとシワになりやすい薄手のニットは、かごに立てて入れる。
「少し前にひらめいて。エフスタイルのかごがぴったりでした」
しまう前にすること
棚はほこりがたまりやすく、虫が潜んでいる可能性も。
雑巾で水拭きして風にあて、乾燥させてからニットをしまう。
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<撮影/林 紘輝 取材・文/熊坂麻美>
板倉直子(いたくら・なおこ)
島根県松江市のセレクトショップ「Daja」のオーナー。トラディショナルをベースにした自分らしい着こなしを提案し、支持を集める。著書に『大人のためのかしこい衣服計画』『頑張らないおしゃれ』(ともに主婦と生活社)。日々のコーディネートを紹介するインスタグラム@itakuranaokoが人気。天然生活とのコラボワンピースも好評。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです