洋服のケアは、自宅でていねいに。しまい洗いやブラッシングケアなど板倉直子さん流の衣替えを教わりました。今回は、服を愛する板倉さんが衣替えのお悩みQ&Aに答えます。
(『天然生活』2022年6月号掲載)
服を愛する板倉さんが回答。衣替えのお悩みQ&A
「こんなときはどうしたらいい? 」。衣替えのお悩みを解消する方法を板倉さんがレクチャー。
虫食いなどのありがちなトラブルを回避して、次の季節を気持ちよく迎えましょう。
Q 大切な服を守るための防虫対策は?
A ナチュラルな防虫剤を複数使います。
以前お気に入りのカシミヤニットが虫に食われたのがショックで、防虫対策は念入りにしています。
肌に触れる洋服に使うので天然素材のものが理想です。私はオーガニック成分の「ナチューヴォ」、「レデッカー」のレッドシダーと精油、青森ヒバなどを組み合わせています。
どれも自然の香りですがすがしく、防虫効果も申し分ないですよ。それから、クローゼットやたんすの換気も忘れずに。
Q 自宅で洗うとニットが縮みます。縮ませないコツはありますか。
A 脱水しすぎず、形を整えて乾かします。
まず洗う前にニットのサイズ感を覚えておきます。新聞紙などでざっくり型紙をとってもいいでしょう。平干しするときに、そのサイズになるように伸ばしながら形を整えます。
乾くときに形が決まるので、波打ちしやすい襟元や袖口もしっかり伸ばして。また、洗うときに脱水しすぎないことも大切です。
手洗いならタオルドライか、脱水を10秒ほどかければ十分です。
Q しばらく着ていない服は処分した方がいいでしょうか?
A “二軍箱”を用意して、半年後に判断を。
私は「もう着ないかな」と思ったら、“二軍箱”に入れて次の衣替えまで保留にします。半年たつと、納得して手放せるようになったり、気分が変わって着たくなったり、判断がつきやすくなるんです。
半年の間に友人に譲ることもあり、循環の可能性を探る意味でも保留はおすすめ。気に入って買った服だから、すぐ処分ではなく最後まで心を配りたいと思っています。
Q 好みの収納アイテムが見つかりません。
A 手持ちのかごを活用してみて。
収納専用でなくても、家にある好きな入れ物を使ってみてはどうでしょうか。「かご好き」の私は大小さまざまなかごを活用しています。
一目ぼれで買ったけれど、長年出番がなかったかごバッグが小物を収納するのにぴったりだったりすると、うれしくなります。並べて置いても圧迫感がないし、インテリアにもなじみやすい。
洋服にはなるべく風を通したいので、通気性がいい点も気に入っています。
衣替え後のお楽しみ
春のおしゃれ計画を立てる
「クローゼットを衣替えしたら、新しい季節の装いが自然と浮かんでワクワクします」と板倉さん。
春から初夏には、薄手のコットンやリネン素材を取り入れて季節感を演出し、温度調節も意識するといいます。
「軽めの羽織りや大判のリネンストール、重ね着しやすいジャンパースカートが重宝しますよ」
ブルー×ストライプでさわやかな初夏の装い
綿麻のジャンパースカートを主役に
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<撮影/林 紘輝 取材・文/熊坂麻美>
板倉直子(いたくら・なおこ)
島根県松江市のセレクトショップ「Daja」のオーナー。トラディショナルをベースにした自分らしい着こなしを提案し、支持を集める。著書に『大人のためのかしこい衣服計画』『頑張らないおしゃれ』(ともに主婦と生活社)。日々のコーディネートを紹介するインスタグラム@itakuranaokoが人気。天然生活とのコラボワンピースも好評。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです