(『天然生活』2022年8月号掲載)
整理の道具
家の中をすっきり見せてくれる、整理や収納に便利なアイテムたち。部屋に置いておけるデザイン性もポイント。
「ギャラリーfève」オーナー ・引田かおりさん推薦
児玉美重
真竹スクエアバスケット
引田さんが40年近く前に購入したバスケットを大分の作家・児玉美重さんが復刻。ギャラリーフェブの「かご展」でも毎回完売するほどの人気ぶり。
「底が正方形なので、何を入れても収まりがよく、書類やお茶セットなどを入れています。なんでも受け止めてくれる頼もしいかごです」
「ギャラリーfève」オーナー・引田かおりさん
基本の道具選び、私の基準
道具選びでは「わー、ステキ! 」とか「これ、欲しい! 」という直感を大切にします。そうするとたいてい、つくり手の背景に素敵なストーリーがあったりするもの。つくり手に共感できるものとの出合いこそが、幸せな時間だと感じています。
ひきた・かおり 夫とともに2003年より東京・吉祥寺で「ギャラリー フェブ」とパン屋「ダンディゾン」を営む。著書に『青空 そよかぜ 深呼吸』(大和書房)など。
「松野屋」松野きぬ子さん推薦
松野屋
籐一本手買い物かご
部屋のどこに置いておいても絵になる籐の一本手のかご。きれいに整った細かい編み目に、職人の匠の技を感じることができる。
「普段使いできる気軽さが、籐のかごのよさ。散らかったものをいったん全部かごに入れるだけで部屋がすっきり。買い物かごや収納用品としても重宝しています」
「松野屋」松野きぬ子さん
基本の道具選び、私の基準
店では、自分で使ってみて、本当に人に勧めたいと思うものを扱っています。美術工芸品とは違い、日常の道具は、気軽に普段使いできることが大切。私もそういう視点で、ざるやかご、ほうきといった生活で使ってなじむ道具を選んでいます。
まつの・きぬこ 70年続く卸問屋で、現在は荒物を扱う「暮らしの道具松野屋」の店主を夫とともに務める。夫との共著に『松野家の荒物生活』(小学館)がある。
「jokogumo」店主・小池梨江さん推薦
セラーメイト
密封びん
出し入れや洗うときに便利な広口で、金具部分はすべてステンレスの密封びん。パーツはすべて分解して洗えるのもポイントで、1L以上は取っ手付きもあり。
「最初に2L2本を購入し、徐々に買い足していまでは8本あります。梅酒や粉類、シリアルなどを入れて使っています」
「jokogumo」店主・小池梨江さん
基本の道具選び、私の基準
長く使えて、手入れがしやすいこと。それに汎用性があって、後から買い足せる道具をふだんから選ぶようにしています。ものが増えてもごちゃごちゃに見えないように、デザインがシンプルで色の主張が少ない黒や白を選ぶことが多いですね。
こいけ・りえ 東京・神楽坂にある生活道具の店「jokogumo(よこぐも)」を営む。自然素材の台所道具、手仕事や民芸の品も扱う。不定期で手仕事ワークショップも。
「hal」店主・後藤由紀子さん推薦
レトラ
メルカドバッグ
リサイクルしたプラスチックのひもを手編みしたメキシコの工芸品。編み方によって変わる模様やカラフルな色合いがかわいい。
「お出かけのほか、ものを入れて整理するのにも活用。コード類やお店の書類、贈り物のストックなどを入れることも。A4サイズが収まり、自立するのが便利」
無印良品
重なるアクリルケース
シンプルで使いやすい無印良品のアクリルケースにベロアの仕切りを組み合わせて、ブレスレットや指輪を整理している後藤さん。
「上段には指輪やピアス、下段にはブレスレットを収納。私の好きなパールを入れても傷がつかず、なによりシンプルで使いやすいのが一番です」
「hal」店主・後藤由紀子さん
基本の道具選び、私の基準
私の道具選びは、「使い勝手がいい」「適正価格」「経年変化を楽しめる」「使っていて気分がいい」「デザインされすぎていない」のがポイントです。とくに値段は、次に買って使いつづけるためにも、買いやすい価格であることが大切ですね。
ごとう・ゆきこ 静岡・沼津で器と生活雑貨の店「hal(ハル)」を営む。YouTube『後藤由紀子と申します。』、voicy『ささやき女将のごきげんRadio』など多方面で活躍。
<撮影/林 紘輝 取材・文/工藤千秋 スタイリング/大谷優依>
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです