(『天然生活』2022年8月号掲載)
マキさんの「むだを出さずに、楽しむ暮らし」
下ごしらえで食材のカサを減らす
4人家族にしてはコンパクトな271Lの冷蔵庫。このサイズだと買いすぎることがないそう。ですが、食材は宅配でまとめて1週間分届くので、収めるには工夫が必要。
届いたらゆでたり、塩もみしたり、一気に下ごしらえをしてカサを減らします。
「下処理してあると、料理の時間が圧倒的に短くなります。また『使おうかな』と思ったときに、すぐ調理できるので、フードロスにもつながります」
お弁当の中身はパターン化する
長女のお弁当づくりは、なんと毎朝10分くらいで完了。
「娘の希望でおかずも毎日一緒。使う道具、手順を統一しているのでスムーズです」
ちなみに献立は、フライ、冷凍の枝豆、ミニトマト、玉子焼き。献立が変わらないと、買い物も楽。
「栄養が……と最初は気にしていたけれど、朝と晩でバランスがとれたらいいかなと割り切りました。それよりも娘が完食できるということを優先しています」
八面ぞうきんで一気にふき掃除
「水ふき掃除のとき、ぞうきんが汚れるたびに洗うのは面倒じゃないですか?」
その手間をなくす画期的アイテムがパタパタクロス。2枚重ねたマイクロファイバーの中央が縫われていて、めくれば八つの面が使えます。
油汚れの面、ほこりとりの面、棚の面、床の面と、用途や場所によってふく面を変えられ、掃除中にいちいち洗わなくて済む。
「勢いで家のあちこちを一気にふけるのですごく楽です」
むだを出さないアイデア
大がかりな手づくりをしなくても、ちょっとした工夫で、暮らしの道具をバージョンアップできます。
カーテンはシングルシーツで代用
マキさんの家のカーテンは、すべてシーツ。
「シングルベッド用のリネンのフラットシーツを、クリップで吊るしているだけです。窓のサイズに合わせてつくるとお金もかかるし、引っ越ししたらサイズが合わなくなりますが、この方式だと、サイズの調節も自由自在。くたびれてきたら、ぞうきんにするなど使い倒しやすいのもいいところ」
「カーテンは専用のものじゃなきゃ」という固定観念から自由になると、可能性は広がると教えてくれます。
コーヒーは手づくりネルドリップ
コーヒーの時間を大切にしているマキさん。フィルターはネルにしました。
「コーヒー豆の雑味がなくなるし、何より長く使えてエコ」
ネルの布を買ってきて、手づくりしました。ドリッパーに合わせて布をカットして、重なった辺を手で縫うだけ。
「繰り返して使えるネルドリップにしたら、ペーパーフィルターをストックする手間もなくなります」
使い終わったらさっと洗い、キッチンに干して、また使っての繰り返し。
<撮影/山田耕司 取材・文/鈴木麻子>
マキ(まき)
会社員として働きながら、シンプルライフ研究家として活動。サイト「エコナセイカツ」や、オンラインサロン「シンプルライフ研究会」で、心地よく生きるための家事のコツや工夫を発信。近著『衣食住の「楽」家事のヒント 笑う家事には福来る』(主婦の友社)も好評。講演、ブランドとのコラボレーション商品開発、住宅プロデュースなども行う。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです