理想の家に辿りつくための地図をつくりましょう
理想の家の探し方は「実際に自分の目で見て判断する〝現地調査〞をする」に尽きます。
現地調査をする際に大切なのは、きちんと自分のデータベースをつくること。
多くの情報を整理して、「物件ごとに一覧できるようにすること」、そして「自分の価値観を整理して、優先順位を明確にしていくこと」の2点がポイントです。
間取りや面積、階数、築年数、価格などの情報以外にも、特記事項や良かった点・悪かった点も書けるようにしておきます。
例えば「日当たりが悪い」「湿気がこもっている」など、自分で物件を見に行かないとわからないこともたくさんあります。記憶が鮮明なうちに記録しておきましょう。
この作業をしていくと、大切にしていることや優先順位の高いことを、より客観視することができます。パートナーや家族と話し合い、お互いの考えや条件のすり合わせをすることで、理想の家がより具体化していくことでしょう。
本書『不動産屋が絶対に教えてくれない「最高の家」の買い方』では、データベース作成のための記入リストを掲載しています。ぜひご活用ください。
家を買う前に確認しておきたいこと
1.モデルルームを見学する際に注意したいポイント
新築マンションを購入しようとすると、モデルルームを見学に行くことになります。
しかし、モデルルームには錯覚を起こさせるさまざまな仕掛けがあります。
見落としがちなポイントは以下の5点です。注意して確認するようにしましょう。
・畳数の表記の仕方
「約6畳」「6J」など曖昧な表記もあるため、平米数(㎡)で広さの確認が必要
・LDKを広いと錯覚する
10畳あっても、キッチンに3畳取られると、リビング・ダイニングは意外と狭いことも
・家具は低く、収納家具が少ない
実際に生活に必要な家具を入れてみると、狭く感じることがある
・工事が必要なオプションもある
・天井の形状
梁(はり)が大きく下がっている部屋は、かなり圧迫感があるので要注意
2.マンションの音トラブルを回避するために
マンションのトラブルでいちばん多いのは、音のトラブルです。
とくに、リビング、寝室、子ども部屋は要注意。滞在時間が長く、音を出したり、逆に音に敏感になったりしがちなので、間取りを把握しておきましょう。
上下隣の家族構成を把握しておくことも大切です。
家族構成が似ていると、生活リズムや価値観も似ている可能性が高く、生活音を出す時間帯や心理的な許容度も広がります。
また、マンションの防音性能は間取りと壁の厚さで決まります。壁の厚さは最低200mm以上、気にするなら330mm以上あるといいでしょう。
3.中古マンション購入の際の注意点
中古マンション購入時にチェックしたおきたいのは、「長期修繕計画」と「管理組合」です。
長期修繕計画書は、分譲マンションの性能を維持し老朽化を防止するために管理組合が作成しています。
25年以上の長期的な修繕計画が策定されているか、大規模修繕時点の修繕予定費より修繕積立金の累計額が多くなっているかを確認してください。
そして、エントランスや廊下、ゴミ置き場など共用部分がきれいに保たれているかどうかで住民のモラルの程度もわかります。
管理組合の理事会の開催頻度や理事の選出方法も把握すること。理事会が何年も開催されず、長年理事長を歴任している場合は要注意です。
〈監修/千日太郎、マンガ・イラスト/木村 豪〉
本記事は『不動産屋が絶対に教えてくれない「最高の家」の買い方』からの抜粋です
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はじめての住宅購入での不安
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マイホームを購入するための住宅ローンは、年収の何倍もの金額であり、返済期間は生きてきた期間かそれを超える期間にわたる契約です。
いままで経験したことのある大きな買い物のノウハウは、ここではほとんど役に立ちません。
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住まいを選ぶにあたりどういう選択をすべきなのでしょう……。
この本は、住宅購入にあたって多くの人がぶち当たるこれらの壁と難しい選択にあたり、正しい答えを自分の中から掘り出すプロセスを、マンガと文章でわかりやすくお伝えします。
千日太郎(せんにち たろう)
オフィス千日合同会社代表社員、公認会計士。1972 年兵庫県生まれ。
公認会計士の資格と名前を伏せてはじめた「千日のブログ 家と住宅ローンのはてな? に答える」の超現実的で有益な内容が評判を呼び、住宅ローン、不動産分野で大人気のブロガー、コラムニストとして現在に至る。
「価値ある情報は誰もが無料で入手できることでさらに価値を増殖させる」という信念のもと、一般の人からの相談を受けつけ、YouTube で回答を公開する「千日の住宅ローン無料相談ドットコム」もスタートした。
人並みはずれた分析力と的確なアドバイスに評価が集まり、日々視聴者からの相談が途絶えることがない。著書に『住宅ローンで「絶対に損したくない人」が読む本』、『家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本』( いずれも日本実業出版社) がある。