• 本の集められた小さな空間は、だれかにとっての大切な居場所になります。 芸人、漫画家・矢部太郎さんのお気に入りの書店「メルヘンハウス」を取材しました。
    (『天然生活』2023年9月号掲載)

    芸人、漫画家・矢部太郎さんの好きな書店
    「メルヘンハウス」

    「埋もれている本を発掘して紹介するのが僕の仕事」と話す三輪丈太郎さんは、児童書の専門店であるメルヘンハウスの二代目です。

    画像: 1973年に創業し、一度は閉店した「メルヘンハウス」を二代目丈太郎さんがマンションの一室で再オープンさせた

    1973年に創業し、一度は閉店した「メルヘンハウス」を二代目丈太郎さんがマンションの一室で再オープンさせた

    「僕が3歳のころ、父に読んでもらった絵本を、20代で再び読んだら、まったく違う受け止め方でした。40代になり、今度は自分が息子に読み聞かせています。こんなふうに3世代をつなげてくれること、出合った時期ごとに読み方が変わるのが絵本のよさです」

    画像: “本との出合いは人との出会い”という先代の言葉を大切に「初めてのお客さんには必ず声をかけています」。オンラインでのブッククラブも展開中

    “本との出合いは人との出会い”という先代の言葉を大切に「初めてのお客さんには必ず声をかけています」。オンラインでのブッククラブも展開中

    画像: 私の好きな書店。愛知・名古屋「メルヘンハウス」/芸人、漫画家・矢部太郎さん

    矢部さんが好きな理由

    店主のセレクトした絵本が、すべて面出しで並んでいる様子は、レコードショップのようでもありました。まるで絵本ソムリエのように、店主が気持ちにあった絵本を選んでくれるのがよかったです

    店主・三輪丈太郎さんのおすすめの本

    画像: トミー・アンゲラー作 今江祥智訳 偕成社

    トミー・アンゲラー作 今江祥智訳 偕成社

    『すてきな三にんぐみ』

    夜な夜な馬車を襲っては金銀宝石を奪っていた3人組の盗賊が、ある少女に出会うことで価値観が変わっていく物語。

    「『何が幸せか』を考える前に稼ぐことが優先されがちな現代社会にも、通じるメッセージを放っています」

    メルヘンハウス
    住所:愛知県名古屋市千種区山門町1-11 覚王山コーポレーション1F3号 
    営業時間:10:00〜17:00
    定休日;日・月曜(第1・3のみ)



    <イラスト/山元かえ 取材・文/石川理恵>

    矢部太郎(やべ・たろう)
    大学在学中「カラテカ」を結成。芸人のほか、舞台などで俳優として活躍。漫画『大家さんと僕』で第22回手塚治虫文化賞短編賞を受賞。シリーズ120万部のベストセラーに。近著は『ぼくのお父さん』(新潮社)。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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