(『天然生活』2021年5月号掲載)
手術を機に、朝型に。朝から元気に動ける喜びを感じて
群馬県・桐生市で夫と洋服をつくっている岩野久美子さん。朝の過ごし方を伺うと、意外な返答が。
「私、本来はとっても夜型で。夜がくるとワクワクして目がさえてくるんです」と笑います。
そんな根っからの夜型だった久美子さんですが、最近はすっかり朝型に転換。きっかけは2020年の秋に手術を受けたことだそう。
「7時ころには目がぱっちりと覚めてシャキッと動き出せるんです。いままでは午前中いっぱいは使いものにならなかったので、それがもう、うれしくて」。
岩野さんの「朝の時間割」
07:00 起床
07:10 湯を沸かす、おかゆの鍋の火をつける
07:15 お香を焚く
07:30 白湯を飲みながらストレッチ、瞑想をする
07:50 着替え、身支度
08:00 朝食の準備(夫と子どもはほかの家事をする)
08:15 家族みんなで朝食
08:50 長男の淹れたコーヒーを飲む
09:00 夫と裏山へ散歩に行く
09:30 花を活ける
10:00 仕事を始める
07:10|おかゆを炊き始める
朝ごはんの主食は消化のよいおかゆが登場することが多いそう。
土鍋で炊き、おいしい塩や明太子、梅干し、しらすなど、“お供”をたくさん添えて。
骨付きの鶏肉に八角やナツメ、クコの実などをたっぷり使った本格的なサムゲタンは前日に5時間ほどかけて煮たもの。
体がじんわりと温まり、おかゆにもよく合います。
07:30|家のベランダでストレッチ&瞑想する
晴れている朝はベランダでストレッチをするのが久美子さんの日課。
朝日を浴びながら体をゆっくりと伸ばしていき、最後は座って瞑想をします。
「その日によって時間の増減はありますが、この時間をとることで頭の中がすっきりとします。今日一日のやるべきことが整理され、家事や仕事に集中して取り組めるような気がします」
07:50|気分に合わせて洋服を選ぶ
色とりどりの服が並ぶクローゼットから“これ”と思う1着を選びます。
久美子さんがデザインと縫製、夫の開人さんが染色を担当するリップル洋品店の服です。
「色が特徴の洋服なので、その日の気分に合う色を手に取ります。動きやすいワンピースを着ることが多いですね」。
この日選んだのは、春を感じさせるブルーのワンピース。
08:00|家族それぞれが家事をする
久美子さんが朝食をつくるかたわら、次男と三男は洗濯もの干し。開人さんは廊下のふき掃除と、できる人ができる家事をやります。
「以前は私が午前中めっきりダメだったので、みんな協力態勢なんです」。
男性陣は料理することも好きでキッチンに立つこともあるそう。「次男はケーキづくりも得意。本格的でおいしいんです」
08:15|朝ごはんはたっぷりゆっくり
家族がそろって食べる朝食は、魚や野菜、卵、果物と栄養バランス満点。彩りも美しく、食卓が華やぎます。
各自の体調やおなかの具合に合わせて食べられるよう、ワンプレートにはせずビュッフェスタイルに。
「1時間ほどかけてゆっくり食べることも。夫や子どもといろいろな話をしながら、ワイワイと食べる時間が楽しいです」
08:50|長男の淹れたコーヒーを飲む
珈琲焙煎士として自身で焙煎した豆の販売を行っている長男の響(ひびき)さん。
コーヒーに目がなく一日に10杯以上飲むという久美子さんのためにコーヒーを淹れるのは響さんの朝の仕事のひとつ。
「深煎りで香りも味もしっかり濃いのが響のコーヒーの特徴です。仕事中も彼の手が空いていればお願いして淹れてもらっています」
響さんが焙煎したコーヒー豆
焙煎所は自宅敷地内にある。コーヒー豆は東急ハンズなどで購入可。
久美子さんの“早起きのコツ”
もともとは根っからの夜型だった久美子さん。朝からシャキッと動き出すための、早起きのコツを聞きました。
ルームウェア
コットン100%のニットはリップル洋品店の定番。
汗をかいてもチクチクしないからパジャマやルームウェアにぴったり。
お香
起きたらお香を焚くのも朝のルーティン。
「竹清香」の線香をお香代わりに。さわやかで主張が強すぎず、朝の時間にしっくりなじむ。
〈撮影/柳原久子 取材・文/結城 歩 構成/鈴木麻子〉
岩野久美子(いわの・くみこ)
群馬・桐生市で夫の岩野開人さんと洋品店を営む。毎月7日間だけ店を開き、日本や海外からもお客さんが訪れる。「リップル洋品店」を15年間営み、現在は「ezu(エズ)」として活躍中。
インスタグラム:@ezuezuezuezuezu_official
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです