• 物価高が続き、お金の不安が高まっている昨今。ファイナンシャルプランナーの西山美紀さんは、大事なのは「入ってくるお金」と「出ていくお金」の流れを整えることだといいます。今回は、お金を増やす近道、「働く」と「お金が戻る制度を知る」について教えていただきました。
    (『天然生活』2023年7月号掲載)

    働くことがお金を増やす近道

    お金を増やす最も簡単な方法は働くこと。支出を1万円節約するより、働いて1万円の収入を得るほうが近道です。

    「70歳までの就業機会の確保」が企業の努力義務となり、今後は65歳からも働くチャンスが増えそうです。

    「扶養控除」の枠を気にする人は多いですが、「今後、制度が変わるかもしれないのと、社会保険に加入するメリットを考えると、扶養控除から外れるのもおすすめ。将来のキャリアや年収アップにもなります」

    画像: 働くことがお金を増やす近道

    戻るお金を確実に手に入れる

    節税やお金が戻る制度を知らないと、損をしてしまうことも。

    なかでも確定申告をすることで税金が戻ってくるいくつかの制度がある(下記参照)ので、面倒くさがらずにしっかりチェックします。クレジットカードなどのポイント還元やキャッシュバックなどもお得に利用して、戻ってくるお金を逃さないようにします。

    画像: 戻るお金を確実に手に入れる

    確定申告・年末調整

    自営業なら確定申告、会社員なら年末調整をすることで払いすぎた税金が戻ってくる。

    医療費控除

    年間の医療費が生活をともにする家族で10万円を超えた場合、税金が戻ってくる。

    ※もしくは所得金額の5%。いずれか少ない金額。

    住宅ローン減税

    住宅ローンの年末残高の原則0.7%が、その年の所得税の額から差し引かれる。

    ※条件を満たし、2025年12月31日までに入居した人が対象。その他上限額などあり。

    ふるさと納税

    地方自治体への寄付で所得税・住民税を先払いし、実質、自己負担2,000円で返礼品も。

    キャッシュバック・ポイント

    さまざまなキャッシュバックや高還元ポイントがある。ポイント目当てのむだ使いはNG。



    〈監修/西山美紀 イラスト/ホリベクミコ 構成・文/工藤千秋〉

    西山美紀(にしやま・みき)
    ファイナンシャルプランナー。出版社で編集・マーケティングを経験後、2005年にライターとして独立し、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。単に貯蓄額を増やすのではなく、日常に潤いをもたらすような、わかりやすいお金のため方・使い方を提案し、各メディアで活躍する。著書に『お金の増やし方』(主婦の友社)などがある。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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