• やる気が出ない、疲れやすい。そんな不調を感じている人は、「タンパク質」が不足しているのかも? 料理家の田内しょうこさんが体力向上のために取り組んだ「朝ごはん×タンパク質」改革を紹介します。今回は意外なタンパク質食材のお話です。

    タンパク質は、肉や魚、卵以外にも

    みなさん、今日の朝ごはんは何を食べましたか?

    近頃は「タンパク質が必要」という知識が広がってきたこともあり、「タンパク質を摂らなくてはと意識している」という方はずいぶん増えたなと感じます。

    ところが、詳しく聞いてみると、想像しているタンパク質食材は「肉や魚、卵」ということがほとんど。あとは少し栄養に詳しい方だと「豆腐」や「納豆」、「乳製品」くらいでしょうか。

    画像: タンパク質は、肉や魚、卵以外にも

    「タンパク質を摂るとよいのはわかっているのだけれど、朝からしっかり食べるのがしんどいのよね」というのは、よく聞くお悩みですが、そんな方の頭の中にあるタンパク質とはたいてい、ボリュームのある目玉焼きやオムレツ、焼き鮭などのようです。

    確かに、朝にあまり食べる習慣がなかった方が、調理した卵や魚などをしっかり食べようとするとかなり大変。

    実際、朝には軽いものしか食べられなかったわたしもしっかり朝ごはんを食べられるようになるには、少しずつ慣らしながら、かなりの時間がかかりました。

    タンパク質朝ごはんを始めたころの記録を見ると、ごはんやパンを使った朝ごはんを毎日楽しく食べられるようになるのに1カ月、現在のひな型である「卵2個分のタンパク質+炭水化物」というスタイルが定着するのにはさらに数カ月がかかっていたようです。

    ピーナッツバターもタンパク質食材?

    最近になって、「タンパク質はピーナッツバターにも多く含まれる」という情報を目にしました。

    ピーナッツバターにタンパク質!? そんないい話があるの!?

    パンやお米、蕎麦など炭水化物だと思っている食材にもタンパク質は含まれるわけで、ピーナッツバターに含まれていてもそんなに驚くことではないのですが、多く含まれる、と聞くとちょっと嬉しい。

    食欲がない朝に、ピーナッツクリームが挟まれたパンをかじるだけでもバタートーストよりはタンパク質的によいとなれば、かなり気が軽くなります。

    画像: ピーナッツバターもタンパク質食材?

    でも「多く含まれる」というのはどれくらいなのでしょう。

    ピーナッツバター大さじ1杯(20g)に含まれるタンパク質量は約3g。卵0.5個分です。1日必要量に換算すると、体重60kgの女性に必要なタンパク質は1日60gなので、その5%が摂れる計算です。

    乳製品だからタンパク質が多いだろうと想像しがちな、小さいポーションタイプのクリームチーズのタンパク質が1.5gであることを考えると、スプーン1杯のピーナッツバターでそれ以上のタンパク質が摂れるなら確かに効率よいかも。

    タンパク質が多いと謳われるのも納得です。甘いもの好きなわたしとしては、ピーナッツバターを食べてタンパク質摂取につながるならもうけものです!

    野菜では、ブロッコリーのタンパク質含有量が◎

    そのほか、野菜の中でもタンパク質含有量が多いのがブロッコリー

    画像: 野菜では、ブロッコリーのタンパク質含有量が◎

    筋トレをする人はサラダチキンとブロッコリーを食べているイメージがありますが、それもそのはず。タンパク質が野菜の中では特に多く、低糖質。小房2個(20g)で1g強のタンパク質が摂れる上、タンパク質の代謝に関わるビタミンB群も多く、タンパク質が身になりやすい野菜といえます。

    そのほか、タンパク質が比較的多いのが、アボカド(1/2個で1〜2g)、アスパラガス(1本で1g)、ほうれん草(おひたし1人分で2g)など。意外な野菜ばかりではありませんか?

    もちろんそれでも、卵1個を食べることに比べるとタンパク質量そのものは多くはないですが、食材それぞれにビタミンやミネラルなど違う栄養素がとれ、タンパク質を摂ろうと頑張らなくてもこうした野菜からいつのまにか摂れているのなら、ちょっと嬉しいですよね。

    そんな意外なタンパク質食材を使った朝ごはんをご紹介します。

    意外なタンパク質食材を使った朝ごはんアイデア

    意外なタンパク質食材で朝ごはん①
    豆もやしクッパ

    画像: 意外なタンパク質食材で朝ごはん① 豆もやしクッパ

    食欲がない朝に。ごはんの上に豆もやしナムルとじゃこ、キムチをのせて、お湯をかけるだけのいんちきクッパです。

    豆もやしは普通のもやしの2.5倍のタンパク質を含み、イソフラボンも豊富。

    そしてキムチで胃もすっきり! 二日酔いにもおすすめです。

    意外なタンパク質食材で朝ごはん②
    パンケーキのとうもろこしソテー添え

    画像: 意外なタンパク質食材で朝ごはん② パンケーキのとうもろこしソテー添え

    とうもろこしもタンパク質を多く含む食材。1/3本(100g)で3.6gなので、ごはん軽く1膳(100gで2.5g)よりもタンパク質的には優秀な食材です。

    夏の間にはぜひ生のとうもろこしをたっぷり食べたいですね!

    意外なタンパク質食材で朝ごはん③
    アボカドトースト

    画像: 意外なタンパク質食材で朝ごはん③ アボカドトースト

    ビタミンやミネラルも豊富でぜひ食べたい食材。

    つぶしてのせたり、写真のように焼いたトーストの上に薄切りアボカドを広げ、くるみやミックスナッツなど食感のよいナッツ、オリーブオイル、塩、こしょうをかけていただきます。

    意外なタンパク質食材で朝ごはん④
    ひよこ豆とひき肉のサンドイッチ

    画像1: 意外なタンパク質食材で朝ごはん④ ひよこ豆とひき肉のサンドイッチ

    豆は貴重な植物性のタンパク質源。ベジタリアンはとにかくたくさん豆を食べると聞いたことがあるかと思います。

    ひよこ豆は特にタンパク質が多く、ほくっとした食感がおいしい豆。鶏むねひき肉と塩味でさっと塩味で炒め合わせたものを全粒粉パンに挟みます。

    ※ ※ ※

    このように、肉や卵のみならず、タンパク質を含む食材はいろいろあります。

    朝に少しずつ、食べられるものを少しずつ摂って、バランスをととのえながらタンパク質摂取を目指していきましょう!



    画像2: 意外なタンパク質食材で朝ごはん④ ひよこ豆とひき肉のサンドイッチ

    田内しょうこ(たうち・しょうこ)
    「時短料理をサステナブルな知恵に」をモットーに、ゆとりを生みだすための時短の知恵を書籍や雑誌、ウェブサイトで発信。セミナーや出張教室のほか、食と暮らし、子育て関連の情報発信を行う。著書に『時短料理のきほん』(草思社)、『働くおうちの親子ごはん』シリーズ(英治出版)、『汁かけごはん』(駒草出版)など。
    インスタグラム:@tauchi.shoko
    ツイッター:@oyakogohan



    This article is a sponsored article by
    ''.