• 45歳までパート勤め、54歳で起業した中道あんさん。我慢やお金の不安から解放されて、セカンドライフを自由に生きるために、自分自身との向き合う「棚卸し」の作業をしたといいます。『先細らない老後のために、50代のうちにすべきこと』(扶桑社)より、行動のシフトチェンジ「捨て活で不要なものを手放す」ことについてのお話を紹介します。

    モヤモヤの原因は“過去のもの”に囲まれていたことだった

    新型コロナウイルスが世界を震撼させた2020年の春。風邪をこじらせたのか1週間ほど寝込みました。

    万が一コロナだったら家族にうつしてはいけないと思い、使っていない部屋に引きこもっていたのですが、それが、思いのほか快適で。すっかり味を占め、自分だけの部屋をつくることにしました。

    ついでにキッチンとリビングもリフォームしちゃえと、大がかりなリフォームを決行。

    すると、その頃から潮目が変わったかのように、新しい仕事がどんどん舞い込んできたのです。

    その呼び水となったのは“捨て活”

    遡ることその1年前。大好きな家にいるのに、なぜか居心地が悪く、モヤモヤとした気分に襲われていました。

    室内をぐるりと見渡してみると、ガスコンロの隅に置かれたままの油ポットが。10年以上愛用していたものでしたが、いつしか揚げ物料理から遠ざかり、そのまま放置してしまっていたのです。

    毎日のように立つキッチンだから、自然と目に入り、意識下でモヤモヤを生んでしまっていたのでしょう。

    起業して、気分的には人生を一新したつもりでいましたが、実際には古いものに囲まれたままで、日常は何も変わっていなかったことも、気分が晴れない原因だったように思います。

    ふだんから物心両面ともに“持ちすぎないこと”を念頭に置いていたのですが、ずっと同じ環境で暮らしていると、この油ポットのように、時の経過の中でいつの間にか“過去のもの”になってしまったものも出てくるもの。

    「今」の状況の把握のためにも、定期的な“捨て活”は必要なのだと、このとき悟りました。

    画像: モヤモヤの原因は“過去のもの”に囲まれていたことだった

    "身軽”なら行動に移せる。1日5分のコツコツ「捨て活」

    とはいえ、大がかりな片づけは「さぁ、やろう」というエンジンがかかるまでには時間がかかります。それにある程度の時間の余裕も必要で、腰が重くなりがち。

    そこで、片づけのハードルを下げるべく、“ゴミ収集日に合わせて、レジ袋か45ℓゴミ袋1枚分に入るだけのゴミを集める”という作戦を立てました。

    袋一つ分なら、毎回5分もかかりません。しかも「捨てられた!」というスッキリ感と、「いいことをした」というプチ成功体験が得られて、自己肯定感が高まり、捨てることへの抵抗感もだんだんなくなっていきます。

    現に、はじめは目につく小さなものだけを捨てていましたが、やがて大きなものも処分対象になっていき、知らぬ間に溜まっていた押し入れの不要品が、少しずつ減っていきました。

    そんなふうにコツコツと捨て活を続けた数か月後、なんと押し入れの一つが空っぽになったのです。

    この捨て活によって得られた“身軽さ”が冒頭で触れたリフォームにつながりました。

    リフォームをしようと思っても、物があふれた部屋では「まずは片づけをしないと」というブレーキがかかり、実行するまでに時間がかかってしまいます。

    でも、身軽だと、思い立ったらすぐに行動に移せる。つまりチャンスを生かしやすいのです。

    起業前、勤めていた会社を辞めるかどうか悩んでいたときもそう。

    なかなか決断できず、モヤモヤしていましたが、乱雑さが気になっていた倉庫を片づけているうちに、心の整理がついて退職願いを出すことができました。

    同僚は、「立つ鳥跡を濁さず」と褒めてくれましたが、それは買いかぶり。自分がスッキリしたかっただけなのですから。片づいた倉庫や更衣室を見て、これまでの自分ときっぱり「さようなら」ができました。

    人生を変えたいなら、この先の未来に不要なものを持ち込んではいけません。いえ、持ち込めないのです。だってそれはもう“過去のもの”だから。

    画像: "身軽”なら行動に移せる。1日5分のコツコツ「捨て活」

    本記事は『先細らない老後のために、50代のうちにすべきこと』(扶桑社)からの抜粋です

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    『先細らない老後のために、50代のうちにすべきこと』(扶桑社)

    『先細らない老後のために、50代のうちにすべきこと』(扶桑社)|中道あん

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    我慢やお金の不安から解放されて自由に生きる!
    実り多き人生後半戦を迎えるためのライフシフトアドバイス

    老後の生活資金や過ごし方など、今後の生活の心配を棚に上げたまま「とりあえず」で今日を過ごしてしまってはいる人が多くいるのではないでしょうか。不安を「埋める」ために、まずは自分自身の棚卸しを行い「内側の問題」に向き合いましょう。

    45歳までパート勤め、54歳で起業。自分と向き合い将来像を描くために「棚卸し」の作業をした中道あんさん。充実したセカンドライフを開拓するための、自分自身との向き合い方、これからの働き方やお金の生み出し方の構築などについて、ていねいにアドバイスします。より楽しく、より明るく60代からの黄金期を過ごすために、自分の中に眠っている「資産」を掘り起こして、攻めの姿勢で生きてみませんか。



    〈イラスト/オヤスマー〉

    中道あん(なかみち・あん)
    著述家、株式会社LSB代表取締役。アラフィフ世代を中心に、より豊かに生きるマインドセット術、ブログやSNSなどの発信の方法、個人起業の手法などをコンサルティングしている。生き方・健康・人間関係・お金を視点にライフシフト術を発信。Ameba公式ブログ「女性の生き方ブログ! 50代を丁寧に生きる、あんさん流」主宰。著書に『「誰かのために」を手放して生きる』(自由国民社)、『ビバ!還暦 60歳海外ひとり旅はじめました』(主婦の友社)など。
    HP:https://lifeshift-ann.com/
    インスタグラム:@gaku.an



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