(『天然生活』2022年2月号掲載)
コツを知り、正しく炊けば、土鍋ごはんはとびきりのおいしさに
「おかわりは世界を救う」の理念の下、明けても暮れてもごはんに心を寄せ、炊き続ける、料理家のしらいのりこさん。
「土鍋はコツを知り、正しく炊飯すれば、とびきりのおいしさになります」というしらいさんに、土鍋を使ってお米をおいしく炊く方法を教えていただきました。
土鍋でお米をおいしく炊く方法
[米をとぐ]
1 ボウルにたっぷりの冷水を入れ、米3合を入れる。水を先に入れたほうが、米に水がより均等に入る。
2 さっと混ぜて水を捨てる。最初の水は、ぬかが多く出ているので、においが再びつかないよう手早く。
3 ソフトボールを握るように指を広げ10~20回大きく混ぜる。水を注ぎ、流す。この作業をもう1回。
4 計2回洗って再び水を注ぎ、米が透けて見えればOK。(精米から1カ月以上たった米は3回を推奨)
5 ざるにあげて水をきる。ざるを傾けて水が出ない1分位が目安。(乾かしすぎると米が割れるため)
[浸水させる]
6 分量の水とともに保存容器に入れ、冷蔵庫で1時間浸水。(土鍋の中で浸水させないこと)
[炊飯する]
7 再びざるにあげて軽く水けをきってから米を土鍋へ。浸水した水と合わせて3カップの水を加える。
8 鍋底から火が出ない程度の中火にかける。土鍋によって細かな推奨法は違うので、それに従って炊く。
[お米が炊けたら]
9 炊き上がったら十字に切り目を入れる。ごはんは、粒をつぶさないことを心がけ、混ぜすぎない。
10 切り目に沿って1/4ずつ、底から大きく上下を返す。それぞれ1回、さっくり空気を含ませるように。
11 できれば、おひつに移す。木材の吸湿&放湿作用で、ごはんがよりおいしい状態に落ち着く。
12 よそうときも、米をつぶさないようにふんわりと。上手に炊けたごはんは、それだけでおいしい。
〈撮影/萬田康文 取材・文/福山雅美〉
しらい・のりこ
炊飯系フードユニット「ごはん同盟」を結成、調理を担当。ごはんおよび「ごはんに合うおかず」を提案。近著に『しらいのりこの絶品! ご飯のおとも101』(NHK出版)がある。インスタグラム@shirainoriko
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです