(『天然生活』2023年3月号掲載)
尾崎さんちの掃除ルール 01
掃除がしやすい仕組みともの選びを
暮らしの道具は必要最小限にして、お手入れの手間も最小限に。掃除しやすい環境づくりをすることも、きれいを保つポイントです。
毎週末ごとに、冷蔵庫の中を一掃
週末に1週間分の野菜の副菜をつくりおきし、保存容器に詰めて、ぎっしりとストック。仕事を終えた平日の夕食は主菜のみ、さっと調理すればよい状態に。
金曜日には冷蔵庫の中段がほぼ空になるので、そのタイミングで庫内を隅々まできれいに。
家具やラグは置かない
ほこりが出やすいソファやラグをなくし、趣味のキャンプでも使う折りたたみのチェアとテーブルを活用。軽いので移動も簡単。
使わない時期はバスグッズはしまう
夏はシャワーで済ませることが多いので、使用頻度が低いバスチェアや洗面器は洗面台の下へ。水あかを掃除する手間をあらかじめ省く。
鍋は多目的に使う
20年以上愛用するクリステルのお鍋は、棚板にふたを引っ掛ける金具を取り付けて自然乾燥。炊飯器は持たず、ごはんもこのお鍋で炊いている。
尾崎さんちの掃除ルール 02
平日6割、週末2割で完璧を目指さない
毎日のことだから10割は目指さず、無理はしない8割が目標。ひとりでがんばらず、家族やプロの手も借りつつきれいをキープ。
最新家電やプロの技に頼る
レンジフードのフィルターは週1で食洗機へ。年1回はプロにクリーニングを頼むことで新品同様に。
食洗機は酸素系漂白剤を使うことで、食洗機そのものもきれいに。
畳のリビングは「ルンバ」、フローリングの台所とダイニングは「ブラーバ」にお任せ。
家族内ルールを決める
リビングには家族ひとりにひとつ、籐のボックスを置き、こまごましたものの一時置き場に。夫は血圧計や薬、子どもたちはイヤホンや学校便りを。
週末に日頃はできない2割を
週末はふだん、なかなか手がまわらないハタキ掃除やふき掃除を中心に。リモコンやドアノブなど家族がよく触る部分をアルコールで除菌しつつふき、冷蔵庫の上などもすっきりときれいに。
尾崎さんちの掃除ルール 03
汚れをためずに、気づいたらその都度
洗面台は手洗いのついで、コンロまわりの汚れはついたその日に。気づいたときの“ちょこっと掃除”が、後々の楽につながります。
洗剤は素材でそろえる
洗剤は場所や用途別にあれこれそろえるのではなく、「重曹」「過炭酸ナトリウム」など、なるべく素材そのものを選ぶ。どの汚れが何の成分で落ちるのかを理解することで、種類も最小限で済み、いろいろな目的に使える。
手だけできれいに
汚れがちな洗面台は、手洗い前に水を流しつつ、素手でさーっとなでるようにして掃除。メラミンスポンジなどを使わなくても、つるんときれいに。
「週末はもう少していねいに磨いたりします」
トイレブラシは重曹で
男子が多い家ということもあり、トイレ掃除はこまめに。ブラシは持ち手付きのほうろう容器に保管。容器には重曹の粉末を入れているため、重曹をつける手間が省け、掃除が終わったら、水でブラシを流して戻すだけ。
コンロはお湯で磨く
夕食後、湯を沸かしてコンロまわりに垂らし、油はねや煮こぼれをサッとふく。
「その日のうちなら、お湯だけできれいに。五徳をこがしたときや、少しサボってしまったときは、炭酸ソーダを水に溶かして使います」
〈撮影/竹田俊吾 取材・文/野崎 泉 構成/鈴木理恵〉
尾崎友吏子(おざき・ゆりこ)
3人の男の子を育てながら、建設コンサルタントで働くワーキングマザー。シンプルな暮らしで得た気づきや、さまざまな工夫やアイデアをブログ「cozy-nest 小さく整う暮らし」や著書で発信している。著書に『「小さい部屋」でもスッキリ・快適に暮らす本:ムダなく「ゆとり」をつくる方法』(王様文庫)など。https://www.cozy-nest.net/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです