• 薬膳・発酵料理家の山田奈美さんに、10~11月におすすめの発酵料理と保存食のレシピを教えていただきました。発酵料理は腸内環境を改善し、免疫力向上の効果が期待できる食べ物として注目されています。物価の上昇が続くいま、お手ごろ価格の「旬」の食材をつかった保存食づくりを始める人も。栄養価が高いだけでなく、たくさん買ってもむだなく使いきれ、節約につながるのも魅力です。今回紹介するのは、「柿のキムチ」です。

    柿の薬膳的効能ついて

    柿は体を冷やす「寒性」の性質とされ、余分な熱を取り、体の潤いを増やす働きがあるといわれています。

    空気が乾燥する秋に最適な食材で、のどの渇きを止め、肺を潤し、咳を止める働きをもたらします。 
    また、酒の毒をとる力があるため、二日酔いや飲みすぎにも効果的とされています。ただし、冷え性の人や胃腸の弱い人は食べ過ぎないようにしましょう。

    【保存食】柿のキムチのつくり方

    画像: 【保存食】柿のキムチのつくり方

    9月の終わりから11月にかけては、夏野菜と秋冬野菜のはざかい期にあたり、旬の野菜が手に入りにくいことがあります。

    そういうときに重宝するのが果物です。私は野菜の代わりにあえものや揚げものなどによく利用しています。

    柿もそのひとつ。キムチのもとである韓国の合わせ調味料(ヤンニョム)であえれば、お酒もごはんもすすむおかずになります。

    ヤンニョムは魚肉を漬け込んだり、鍋やスープなどに活用されたり、韓国料理では欠かせない存在。各家庭でいろいろな味わいがあるようですが、甘味、辛味、塩辛味、酸味が一度に味わえるのが特徴です。

    材料(2人分)

    ● 柿1個
    ● 塩ひとつまみ
    ● A
    ・にんにく(すりおろし)小さじ1
    ・しょうが(すりおろし)小さじ1
    ・コチュジャン小さじ2
    ・しょうゆ小さじ1
    ・酢小さじ1
    ・白炒りごま小さじ1

    つくり方

     柿は皮をむいてひと口大に切り、塩をふって混ぜ、15分ほどおく。

     Aはよく混ぜ合わせておく。

     の水けをきってボウルに入れ、を加えて10分ほどマリネする。熱湯消毒した保存容器に入れる。

    画像: 塩をふった柿は、一度ざるにあげて軽く水けをきると、味がからみやすくなる

    塩をふった柿は、一度ざるにあげて軽く水けをきると、味がからみやすくなる

    ※冷蔵庫で10日ほど保存可能。



    〈料理/山田奈美 イラスト/しらいしののこ〉

    山田奈美(やまだ・なみ)
    「東京薬膳研究所」の武鈴子氏に師事。東洋医学や薬膳理論、食養生について学ぶ。神奈川県葉山町のアトリエ「古家1681」にて薬膳の料理教室や発酵食品の教室を開催。季節の食養生を伝える活動を行う。著書に『二十四節気を愉しむ 季節の保存食』(マイナビ出版)、『いつもの食材と調味料で 体が整うごはん』(ナツメ社)、『菌とともに生きる 発酵暮らし』(ともに家の光協会)などがある。



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